2015年11月6日金曜日

#住宅ローンの返済期間はできるだけ長く?

WEBでたまたま見かけたあるFP(ファイナンシャル・プランナー)の提案に驚いた。

「繰上返済するな。借りるだけ借りて返済期間はできるだけ長くせよ。繰上返済したり月々の返済額を増やすお金の余裕があったら、資産運用に回すべき」というのです。
住宅ローンの借入期間を短くすれば総返済額は少なくなる。ただし、そこにお金を投じていては資産を増やすことはできない、というのがその先生の主張。

この考えに基づいて、頭金300万円からのマイホーム購入をサポートしているそうです。
ずいぶんと刺激的です。正直なところ、「バカなこと言ってんじゃないよ(笑)」というのが第一印象。

たしかに、考えようによっては住宅ローンの借入金利というのは非常に低い。けれど、普通の個人にとっては額が大きいし返済期間が長いので、結果的に払わなければならない金利が大きくなる。ざっくりいうと、3000万円借りて総返済額は4000万円といった感じ。

先生の理屈は、例えば月10万円返済できるなら、7.3万円を返済に、2.7万円を資産運用に充てる。この月々2.7万円を積み立てていき複利で運用すると、30年後にはすごい額になって、返済金利の分を上回る。よって資産は増えていますよ、と。繰上返済して総返済額を減らすより増えるんですよ、と。

具体例を示しましょう。
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2000万円を固定金利1.835%で借りるとします。
【プランA返済期間30年・元利均等払いで毎月の返済額は7.3万円、総返済額は2,603万円。
【プランB返済期間20年・元利均等払いで毎月の返済額は10万円、総返済額は2,391万円。
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もしも毎月10万円を返済できるのであれば、それで10万円の返済をしないで、返済期間が長く毎月の返済額が少ないプランAを選べ。そして差額の2.7万円を積み立てて運用して資産を増やせ、ということ。

馬鹿馬鹿しいと思いながら、計算してみました。すると、改めて「複利」のパワーに驚きました。「ローン返済額は少なめにして、早いうちから運用を始める」というのは、理屈の上ではアリかもしれません。そういう視点があることを知っておくのはいい。

しかし…。これには大きなハードルがあります。先生はコラムの中で、「借入金利が1.7%であっても、月々の返済額を抑えて、余力のお金を年利3%で複利運用すれば〜と」と書いています。そう、30年にもわたるローン返済期間中、借入金利を上回る金利で運用し積み立てし続けるということが前提。

「頭金は300万円しかないけどマイホームがほしい」という方に、これから30年間にわたって毎月(もしくは毎年)一定額の積み立てを続け、リスクをとって年利3%の複利運用をしなさい、と。

上記のプランAの場合、30年間に支払う金利は約600万円ですが、毎年32.4万円(毎月2.7万円の12カ月分)の積立を年利2%の複利運用ができると30年後の運用益が約600万円になります。毎月2.7万円の積立なら1.92%の複利運用でほぼ同等の運用益を出せます。つまり、年利2%より高いパフォーマンスで運用できれば、「住宅ローンはのんびり返せ」のほうが、30年後の資産額は大きくなるということです。

「無理言ってんじゃねーよ」
って気もしますが、
自信がある方は、どうぞ(笑)。

〔参考〕こつこつ積み立てて複利運用するとどうなるか計算してみました。
[KEY/マネー、ライププラン、住宅購入

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