ボクは、編集部のメンバーには、「まず文章の骨格を作りましょう」、「書き始める前に設計図を作りましょう」と助言しています。
家を作るときに、設計図なしにいきなり工事を始めたりしないのと同じです。
文章の設計図、章だてがあれば、「いまから、こういう主張の記事を、こういう構造で作ろうと思います」ということを事前に共有できます。すると、その時点で「OK」とか、「それはよくないよ」「あの要素が抜けているよ」と助言できます。
冒頭からこつこつ書き始めて30%の文字量を書き終えた状態と、仮に作った見出しだけを書きだした状態(本文はほとんど書いていない)では、後者のほうがゴールに近づいています。
冒頭から30%書き進んだ原稿を見せられても、その先のことはわかりません。でも、見出しだけを書きだしたアウトラインの状態は、全体像を把握することができます。ですから、書きあがってから、大々的なやり直しはまず起こりません。
文章の設計図を作るまでがすごく大変な仕事で、
「この要素を盛り込みたいけど、ここに入れると、流れが悪くなって論旨が伝わりにくくなるかなー。いっそのこと切り捨てようかなー、いやいや末尾に置いて補足的な扱いにしようかな」
などと、あーでもないこーでもないと考えます。
でも、これができてしまうと、実はそこから先は“作業”に近いです。
で、その骨格ですが英語ではアウトライン(outline)という言いかたが一般的みたいです。ですから、アウトライン作りに使われるアプリは「アウトライナー」(outliner)と呼ばれます。自分の周囲には、これを使ってる人はいないようです。
自分は何年か前に、iPhoneアプリをいくつか試しました。そのときは文字の表示のされ方とか、エクスポート機能に不満があって、しっくりくるものを見つけられませんでした。
しかし最近、iPhoneアプリとWebサイトが連携していると知り、久しぶりに「WorkFlowy」を使ってみました。
PCに向かっているときには「WorkFlowy」のWebサイトで、ブラウザに向かって文章を入力していきます(見出しの下の階層に)。書いた文章は、見出しと同じように後で自由に移動できます。
*今月は1本もエントリーを書いてなかったことに気付き、あわてて身近なネタを書きました。