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2016年6月26日日曜日

#ドーパミンは「幸福感」をもたらさない。

“ドーパミンは「幸福感」をもたらさない。”

いままでドーパミンについては、漠然と「興奮しているときに放出されている神経伝達物質」くらいにしか考えていませんでした。しかしこれ、奥深いですね。

・脳のある領域を刺激すると、ますますその刺激がほしくなる。
・そのとき脳内ではドーパミンが放出されている。
・ドーパミン放出効果によって、「満足」や「喜び」などは感じられない。


オールズ&ルミナーによるラットの実験で得られた仮説を、多くの神経学者が実験によって検証した。では、ドーパミン放出によって、ラットやヒトが得ているものは何なのか?

2001年にブライアン・クヌットソン(スタンフォード大)が出した結論は、ドーパミンがもらたすものは「報酬の予感」でした。

“ドーパミンには報酬を期待させる作用があるが、報酬を得たという実感はもたらさない。”

実験のラットが、疲れて動けなくなるまで電気刺激を求めて5秒おきにレバーを押し続けたのは、決して「満足」を得ることがなかったからなのです。

「報酬の予感」は行動を促進します。ラットであれ人であれ、「それを得るためならなんでもしよう」という気にさせます。

しかし、満足を得ることはない。だから、 やめられない。



これはマーケティング上も非常に重要なことだと思います。

パチンコホールの集客が低下傾向にあるのはなぜか? 色々な理由があるででしょうが、もっともインパクトが大きい要因は、ボクは「報酬の予感」の減少だと思います。言うまでもありませんが、かつてのような直截的な表現で「射幸心をそそる」ことはNGですが、パチンコという遊びの本質を考えれば、遊びによって得られる報酬の予感の伝達を諦めるべきでないと思います。

そのためには、遊技機の研究以上に人間を研究する必要がありますね。

2016年3月29日火曜日

#ギャンブル依存は「病気」という見立ての落とし穴

ワンデーポートで15年間にわたりギャンブルの問題を抱える人の家族相談を担当している、浦和まはろ相談室の高澤和彦代表(精神保健福祉士)は、ギャンブル依存の支援には、「支援者側の問題で、深刻なミスマッチが起きている」と言います。

多くの人が考える「ギャンブル依存症」とは、ギャンブル依存が原因となって生活が崩れたというもの。ギャンブルにのめり込んだせいでお金の使い方がおかしくなった、ギャンブルにのめり込んだせいで借金の問題が起きた、ギャンブルにのめり込んだせいで仕事ができなくなった等々。

しかし高澤代表が実際に家族相談で話を聴いてきた経験では、そういう人はほとんどいないのです。

どういう人が多いかというと、「昔からお金の使い方が下手な人や、お金を持ってしまうとギャンブルに限らず無計画にお金を使ってしまう人」だそうです。例えば、幼少の頃からお金の使い方が下手、貯金をしたことがない人。思い立った時に、日に何度もコンビニに行ってしまい、その度に余計なものまで買ってしまう人。辛いこと、苦しいことからの逃げ場としてギャンブルを使っているケースも多いそうです。

背景は様々ですが、相談を通じて、ギャンブルの問題を抱えている人を詳しく見ていくと、「その人の生活能力の特徴と生活が見合っておらず、バランスが崩れているときにギャンブルや借金の問題が起こってくることがとても多い」そうです。

本人の生活能力や適性と現状の生活が見合っていない人の場合、ギャンブルは生活がうまくいっていないことの「原因」ではなく「結果」なので、ギャンブルをやめても生活は安定しません。そのためワンデーポートは、ギャンブルや借金という表面の「結果」に目を奪われず、その背景を整理した支援に重きを置いているのです。

ギャンブルへの依存や借金という表面化している問題は、不適応の「結果」にすぎない。高澤代表はこのことを理解してほしいと訴えています。

「(ギャンブルを)病気、病気と言わないでください。本人は違うことで苦しんでギャンブルの問題が起きているのに、家族からはギャンブルの病気だと言われる──」

家族や支援者がギャンブルへののめり込みを病気だと捉えていることによって、このような、かみ合っていない状況が生まれているのです。

「ギャンブルの問題が起こると、家族は腹が立ったり、本人を責めたくなったりすると思いますが、少し冷静になって耳を傾けることが大事。そうすると、『実はこういうことで困っていて、結果としてギャンブルをしてしまったんだ』という流れが見えてくることがあります」(高澤代表)

問題の表面だけを見て「ギャンブル依存症」という見立てをして、ギャンブルやお金の問題に着目した支援の組み立てをしている限り、生活上の問題は形を変え繰り返し起こる可能性があるように思います。


【関連】
#ギャンブルへの過度の「のめり込み」は病気なのか?
認定NPO法人ワンデーポート(横浜市)は15年にわたり「ギャンブルに問題がある人」の支援活動を続けてきたNPOで、基本的に、最低3カ月間の入寮生活の中で、グループセラピーや個別相談を通じて個々の問題背景に即した支援を提供しています。実はワンデーポートは「ギャンブル依存症」という言葉を使いません・・・

2016年3月11日金曜日

#ギャンブルへの過度の「のめり込み」は病気なのか?

認定NPO法人ワンデーポート(横浜市)は15年にわたり「ギャンブルに問題がある人」の支援活動を続けてきたNPOで、基本的に、最低3カ月間の入寮生活の中で、グループセラピーや個別相談を通じて個々の問題背景に即した支援を提供しています。
施設長の中村努さん自身が、ギャンブルの問題から回復した経験を持っています。

注目していただきたいのは、ワンデーポートが「ギャンブル依存症」という言葉を使わない点。
これは、活動を通じて以下のような考えに至ったからだそうです。

  • ギャンブルにはまっていてもその背景は多様である。
  • ギャンブルをやる前から生活上の問題がある人は、表面上は“依存症のような状態”であったとしても、根本的には金銭管理や生活能力の問題(発達障害など)のケースが多々ある。
  • 依存という行動を病気と捉えることは、問題を抱えている人の利益になることは少ない。


問題の背景が多様なのに、「依存症専門と言われている病院やクリニックでは、生活能力に起因するギャンブラーも、病的なギャンブラーも十把一絡げ。ただGAや回復施設に行くことを提案される」という状態では、必要な支援が受けられません。

こういったことを知ってもらうために、「ギャンブル依存症」という言葉を使わないそうです。

■ワンデーポートについて関心のある方は下記のQ&A頁をご覧ください。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~onedayport/blankpage5.html

2016年3月1日火曜日

#ストレスをためない自分なりの工夫

会社員の約6割が、仕事でストレスを感じていると言われます。
実際に当方が4700人以上の全国の生活者(18歳~79歳)への調査の中から、20歳~59歳の有職者(経営者・役員、会社員、自営業、公務員)を抽出して、「仕事でストレスを感じることが多い」との質問に対して「そう思う」(そう思う+ややそう思うの合算) と回答した人の割合を調べると、54.5%でした。

興味深いのは、<経営者・役員>はストレスと感じている人の割合が低いということ。

要因はいくつか考えられます。
ひとつは、メンタル的にタフだから、経営者・役員になったという可能性。
もうひとつは、仕事はキツいが、同時に“裁量”もあるため、ストレス反応のリスクは高くない。
最後に、ストレスをためない技術を身につけている。

2番目については、カラセック教授が提唱した「仕事の要求度・コントロールモデル」で説明できそうです。
3番目については、当方の調査項目中の「ストレスをためない自分なりの方法がある」に対して、<経営者・役員>は「そう思う」と回答した人の割合が高いことからもうかがえます。


2015年9月26日土曜日

#回復力、打たれ強さ、適応力

ちょっと興味を持った「レジリエンス」についての本を読み始めました。


以前、セミナーを聞いたときにも思いましたが、これは論理療法(Rational Emotive Behavior Therapy)をベースにしているように思います。
使っている言葉は違えども、意味はほぼ同じ。「役に立たない思い込み」とは、論理療法でいう「イラショナル・ビリーフ」。

提唱しているメソッドは、他にも先人の研究に基づいたものが取り入れられているので、信頼感があるように思います(根拠が説明されてないものもあるが)。

「レジリエンス・トレーニング」というのは、そういった先人の研究を、わかりやすい言葉に置き換え、自分で実践できるよう簡易化して提示しているのでしょう、きっと。

とはいえ、(まだ読み始めたばかりですが)おそらくは、言うは易し行うは難しということもあるのだろうと思います。


アルバート・エリスが提唱した論理療法は、その名の通りに論理的に、“自分の情緒を混乱させている非論理的な思い込み” を見つけて論駁していくもの。
「自分が強くこだわっている考えは、現実的で事実に基づいているか?」「自分が強くこだわっている考えは、論理的か?」と自問していきます。
よって、論理的に考えることが苦手な人は、自分一人で実践するのは難しいのでは。この点は「レジリエンス・トレーニング」にも言えることだと思います。


また、レジリエンスを高める技術の一つに「自己効力感を高める」が挙げられていますが、これはある意味で当然のことです。自己効力感self-efficacy)とは、心理学者のアルバート・バンデューラが提唱した概念で、彼は「障害に面したときの粘り強さなど様々な行動に影響を及ぼす」と説明しましたので。
バンデューラによると、自己効力感の源泉で最も強いものは「達成体験」。人から「あなたならできる」と言われるよりもなによりも、小さくても良いから成功の実体験をする必要があるのです。
自己効力感が低い人が、第一歩を踏み出し、(小さくてもよいから)成功体験を積むには、周囲のサポートも必要ではないかと思います。


読み始めたばかりでこんなことを書いていますが、そろそろ読書に戻ります。先を読み進めるのが楽しみです。

p.s.
どうでもよいことですが、エリスもバンデューラも、「アルバート」なんですよね。

2015年7月10日金曜日

ストレスチェックの準備は万全ですか?

HR EXPOのブースで「ストレスチェック義務化」関連ビジネス&商品を見て回った。

関連商品(システムなど)の出展ブースの説明要員の中には、自社製品の説明はできるが、労働安全衛生法の基礎を理解してない人もいる始末(その法律の要求に応えるためのものなのに)。

「50人以上の事業所」というのは、PAさんを含みます。
衛生委員会は本社にあればよいのではなく、「50人以上の事業所」のそれぞれに作らなければなりません

それにしても…、ストレスチェックの「実施者」というのは具体的には誰なのか? 「実施」とはどの作業を指すのか? ストレスチェックの試験用紙の配布や回収を医師や保健師に頼まなければならないのか? 等々、
厚労省の資料だけではわからないことがたくさんあるでしょうね。


2015年7月9日木曜日

企業がメンタルヘルス・ケアに取り組むべき理由

従業員がメンタルヘルス不調になると、ほぼ必ず「能率の低下」が起こります。ミスや遅延が発生し、顧客の信頼を損ねる可能性が高まります。
また近年は、セクハラやパワハラなど職場のハラスメントに起因するメンタルヘルス不調も問題となっています。社員のメンタルヘルス不調の原因が職場環境にあり、その原因を会社が放置していたのであれば、労災認定されるのはもちろんのこと、損害賠償訴訟において企業の責任が追及されます。

職場のストレス要因は、仕事内容の変化や長時間労働、職場の人間関係など様々。近年の接客業は「感情労働」とも呼ばれ、ストレスがたまりやすい仕事だといわれます。苛立つ遊技客と接することが多い遊技業のホールスタッフやカウンタースタッフはストレスを抱えやすいだけに、一層のケアが必要な職種です。

「しかし、従業員の健康を重視して職場環境の改善を行ったり仕事の負荷を軽減したりするとコストがかかるではないか」
 
かつては、そのように考えられていました。

しかし、これ(↑)は古い考え方です。

現在、専門家や先進的な企業では、米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)が提示した
「従業員の健康や満足感と組織の生産性には相互作用があり互いに強化することができる」
という考え方(=健康職場モデル)が広く受け入れられています。

つまり、企業がメンタルヘルスケアに取り組むことが好業績につながると期待できるのです。 

2015年3月15日日曜日

メンタルヘルス対策 ~上司や同僚の支援

仕事のストレスの原因となる可能性がある要因中で特にメンタルヘルスと関連が深いものは、「仕事の要求度(仕事の負荷、責任など)」と「仕事上の裁量権や自由度」と「職場における上司や同僚の支援(職場の人間関係)」です。

旧労働省をはじめさまざまな研究から、「仕事の要求度」の高さに対して「裁量権や自由度」が低い職場環境は健康リスクが高いことがわかっています。研究職のような要求度が高い困難な課題に臨んでいる職業の人に、メンタルヘルス疾患が突出して多くない理由は、「裁量権や自由度」が大きいからだと考えられています。
「仕事の要求度」の高さに対して「裁量権や自由度」が低い職場環境に、「上司や同僚の支援」が低いという状況が加わると、メンタルヘルスによる問題が顕在化してくる可能性が高まります。

個人のストレスを弱めることにつながる上司や同僚による支援(ソーシャルサポート)は4つに分類することができます。

1つめは、ヤル気を起こさせ情緒的に安定させることを目的としたサポート。声掛けや励まし、笑顔での対応などです。

2つめは、悩みや困難といった問題の解決に役立つ情報を与えるサポート。研修の実施や専門家を紹介することもこれにあたります。

3つめは、問題の解決を直接的に手助けするサポートで、多量の仕事の一部を手伝う、効率を上げる機械を導入するなどです。

4つめは、仕事ぶりや業績などを適切に評価するというサポート。困難に直面していても、自分の行ったことや努力を周囲から認められれば、人は自己評価が高まり心理的に安定するからです。

つまり、部下をサポートする立場にある店長職にある人は、基本的に情緒的なサポートを行いつつ、問題解決に必要な情報や知識の提供、直接的な仕事の手助けをして、そのプロセスや結果において適切な評価のフィードバックに努めることが必要ということです。ただし、いつでもどこでも即座にサポートを提供することが好ましいというわけではありません。そのような過剰なサポートは、部下や同僚の問題解決に対する主体性を奪いかねません。
サポートにおいても、従業員個々の仕事上の適正を考慮する必要があることが、メンタルヘルス対策の難しさです。

なお、上の1から4は、専門的な言葉では、「情緒的サポート」「情報的サポート」「道具的サポート」「評価的サポート」と呼ばれます。

2015年3月11日水曜日

メンタルヘルス対策 ~まずは無料の行政サービスの活用を!

メンタルヘルス対策の充実・強化等を目的として、従業員数50人以上の全ての事業場にストレスチェックの実施を義務付ける「労働安全衛生法の一部を改正する法案(通称:ストレスチェック義務化法案)」が2014年6月19日に国会で可決・成立しました。このストレスチェックと面接指導の実施の施行期日は2015年12月1日と定めらています。
パチンコホールなど店舗ビジネスを展開している企業にとってのポイントは、近年の大型化した店舗の多くが、この対象事業所となることです。労働安全衛生法でいう「従業員」とは、パート・アルバイトを含むからです。50人未満の事業所は、当面、努力義務となっています。しかし、メンタルヘルス対策は、規模に関わらず着手すべきテーマです。
とはいえ、近年急激に大型化したこともあり、従業員数50人未満の事業場では、事業場内産業保健スタッフがいない場合がほとんどで、「メンタルヘルス推進担当者」も決まっていないでしょう。社内に専門的な知識を持つ人がいないのであれば、「地域産業保健センター」等の外部機関を積極的に活用することが、一つの有効な方法です。
「地域産業保健センター」は全国の労働基準監督署管轄区域ごとに設置されており、東京都では18カ所あります。おもに労働者数50人未満の事業場を対象に、原則として無料で、相談などへの対応や医師による訪問指導といった支援をしています。事業主からの相談内容や要望に応じて、産業保健総合支援センター(都道府県ごとに設置されている)と連携し、専門スタッフが事業場を訪問し、メンタルヘルス対策、作業環境管理、作業管理等状況に即した労働衛生管理の総合的な助言・指導をしてくれます。
メンタルヘルス対策の体制作りなど、どこから手を付けていいか悩んでいるのであれば、相談してみるといいと思います。

2015年2月10日火曜日

ウェアラブルで「幸福感」計測

加速度センサーを組み込んだ名刺型のウェアラブル機器で、幸福感が測定できる⁉︎


日立ハイテクサービスが、こんなウェアラブル機器を使って人の動きを計測して、「組織の幸福感」を定量化するクラウドサービスの提供を始めるそうだ。

幸福感の高い組織ほど生産性が高いという傾向があったとしても驚かないし、そうであって欲しいと思う。

しかし、動作だけから「幸福感」なるものを定量化できるとは驚き。とても大胆な試みだと思う。

2014年6月29日日曜日

新しいストレスとの付き合い方 〜ハーバード大学の実験から

『スタンフォードの自分を変える教室』の著者として一躍有名になった、ケリー・マクゴニカル教授が「ストレス」との付き合い方について、ストレスフルな我々現代人に新しい視点を与えてくれました。

まず、マクゴニカル教授は、ストレスが健康の敵なのではなく、「ストレスは健康に悪い」という信念(強い思い込み)こそが健康の敵のようだ、という研究結果に着目しました。

──重度のストレスを感じていてもストレスは健康に悪いと信じていない人々が死亡する確率は非常に低かった。

そこで、マクゴニカル教授は、「ストレスに対する考え方を変えれば、人はより健康になれるのではないか?」と考え実験を行った。すると、仮説を裏付ける結果が得られた。

ストレスを感じたら、それを軽減させようとすることが従来のストレスマネジメントです。
ストレス反応を「身体が新しいことに挑戦する準備をしているんだ」と捉える考え方を持つ。
これが、マクゴニカル教授が提唱する、新しいストレスマネジメントの考え方です。

自己効力感やポジティブな信念体系は、その人の行動に大きな影響を与えますが、意識的にはコントロールできない身体反応にも影響をおよぼす(ストレスフルな状況下でも、血管の収縮を起こさない、心拍数の上昇を起こさないなど)そうです。


[参考]
TEDでのスピーチの書き起こし(日本語)がログミーに掲載されています。
教授のスピーチ動画はYouTubeに。

2014年2月9日日曜日

ビッグデータ活用で 「うつ休職」の前兆を発見できるか?

興味深い記事。
結論を言うと、勤務データの分析で、放っておいたら悪化してしまうメンタル不調の初期状態の社員に気づくことはできると思う。
実際にメンタル不調によって休職した社員の勤務データから、幾つかのパターンが見つかったのでしょう。

しかしちょっと気になるのは、「うつ」という言葉。メンタル面の不調をひとくくりに「うつ休職」とか「うつ病」と表現するのは、少し乱暴なのではないか? 
さらに、記事には"うつ病で休んだ人の性格の特徴や"とある。本当に統計的に、うつ病と病前性格の関連がに関連が見つかったのだろうか?

もちろん、ストレス耐性が弱い人はいるので、上司・会社がそれを把握する助けに、アセスメントを活用するのはいいと思う。ただし、頼りすぎるようになってはいけない。
また、どういう種類のことにストレスを感じるのかは、人それぞれだということも重要。

【関連】

2014年1月17日金曜日

うつ病の発症と性格は関係ない!?

うつ病は、「几帳面な性格人」がなりやすい。そんなふうな先入観、ありませんか? 

実はボクもなんとなく、「几帳面な性格人」や「人のことをすごく配慮するようなタイプの人」が、うつになりやすいのではないかと思っていました。

某キャリアカウンセラー団体のテキストには以下のような記述もあります。
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うつ病では、体質、性格、幼少期の出来事、ストレス、社会的支援の有無が発症に関係すると考えられています。性格では、「人との争いを避けるような性格」、「几帳面な性格」~。
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ところが、うつ病の発症のしやすさと、人の性格を関連付けてとらえているのは、日本だけのようです。つまり、世界の常識ではないのです。これはちょっとした驚きでした。

『うつ病の常識はほんとうか』(著=冨高辰一郎)には以下のように書かれています。
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米国の代表的な精神医学の教科書である『カプラン臨床精神医学テキスト』には、うつ病の病前性格について次のように書かれている。
うつ病にかかりやすい性格の特徴や型を一つに限ることはできない。
(略)
また世界中の医学生向けの精神医学の教科書である『オックスフォード精神医学』では、「単極性うつ病性障害が単独の人格のタイプと関連することは見出されていない」とシンプルに書かれている。
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「うつ病は几帳面で他者配慮性のある人がなる」という学説を提唱したのは、ドイツの精神科医テレンバッハで、このような性格特徴をメランコリー親和型性格と名付けました。しかし現代のドイツでは、うつ病の病前性格として、この概念を強調しなくなっているそうです。


もし「うつ病は几帳面で他者配慮性のある人がなる」が根拠のないことであったら...。その思いこみにもとづいて日々の判断をしてしまうと、本来ケアが必要とされている同僚・部下のサインを見落とすことにつながりかねませんよね。

2013年4月22日月曜日

自分に自信を持つには、小さな成功体験に着目する

今朝、ダイヤモンドオンラインのコラム「いつ、どこからでも、誰にでも、折れない自信は必ず作れる!」(http://diamond.jp/articles/-/34804)を読みました。

ちょっと分かりにくいタイトルだと思いましたが、要するに、誰でも自分に「自信」を持つことはできますよ、ということ。

著者の潮凪洋介氏は、「自信とは自己肯定感である」として、以下の2点を挙げています。

  1. 自分を信じるには「自分に成功体験を与え、自己肯定感を高める」
  2. ポイントは、成功体験というものをおおげさに考えない


この、「成功体験というものをおおげさに考えない」ってとても重要だと思います。


「自信」とは、、心理学用語でいう「自己効力感」が非常に近いと思います。自己効力感とは、ある状況において、「こうすればうまくいくはず」という適切な行動を、自分が遂行できるという予測および確信のことです。

スタンフォード大学のバンデューラ教授は、この「自己効力感」をもつことに影響を与えるものとして、「成功体験」「代理経験(モデリング)」「社会的説得」「生理的・感情的状態」の4つを挙げましたが、やっぱり一番重要なのは「成功体験」であると説きました。

しかし、我々は何かすごいことを克服したとか達成したことだけを「成功」と捉えがちです。ですからコラムの著者は、それを分解した「小さな成功」に目を向けましょうと言っているのです。

小さな目標を一つ一つ達成していく、その「小さな成功体験」こそが、自己効力感を育んでくれます。

我々は仕事において、複雑で大きな問題に取り組むとき、それを対処可能な小さな問題に分解して、ひとつひとつの小さな問題に対処していく、という「ベイビーステップ法」とか「スモールステップ法」を使っていると思います。自信をつける方法もこれと同じということです。

ちなみに「スモールステップ法」とは、ハーバード大のスキナー教授(心理学)が提唱し、心理学や教育の分野で使われるようになった言葉だそうです。あの、「スキナーBOX」実験をやった、スキナー教授です!


うちのムスメ(小学生になったばかり)は、ドリルを解いて花マルがもらえたり、シールが貼れると、けっこう喜んでます。あれが「小さな目標」「小さな成功体験」なのかもしれません。
我々は日々の仕事の過程で、自分自身で「小さな目標」を作って実行しているはずですから、もっと「小さな成功体験」を自覚する必要がありそうですね。

「オレ、やったじゃん!」と。


END


2013年1月15日火曜日

度を過ぎた不安を取り除く方法

誰しも、何かに不安になることはありますよね。
それは経営者だって従業員だって同じでしょう。
この本『不安があってもくじけない』(中央公論社)は、知り合いの経営者が、「従業員に薦めたい本」として紹介して下さいました。

著者Mark A. Reinecke氏は精神医学、行動学博士。原文のタイトルに近いのは、サブタイトルの『心を落ち着けて前に進むための20のレッスン』です。

不安というのは、脳が発する「警報」ですから、もしかすると起こるかもしれない脅威や危険を回避するのに役立つことがあります。
でも、度を超えて絶え間なく不安を抱いていると、精神的にも肉体的にもすり減ってしまいますよね。

著者は、不安を感じたら、
“何よりも重要なのは正確な事実を把握し、正確な評価を下すことです。”
と言います。
そうは言われても、正確な事実を把握するなんて...って気がしますが。



具体的には、次の質問を自分に問いかけるように言っています。

人生において最も気がかりな問題は何か? それがどのような結果を招くことを最も心配しているのか?
それが実際に起きる可能性は、現実的に考えてどれほどか?
それが実際には起きない可能性があるとしたら、その理由は?
把握しているすべての事実に基づいて考えると、最も可能性の高い結末は?
その結末に対処するにあたって、自分にはどのようなスキルがあるか?

“最も可能性が高い結末”については、なるべく詳細にノートに書きだすことを薦めています。現実的でないことは線を引いて消してしまいます。
この作業をやるだけで、「漠然とした不安」がけっこう減るように思います。


他にも、知っておくべきこととして、
“将来何が起こるかをあらかじめ知ることはできない。よって保証などというものはない”

ことが挙げられています。
これは厳しい現実です。危険や未知の出来事に直面しすると、安心感を得ようとして、「大丈夫だ」という確証を得ようとしますが、それを得ることはできないのです。どうやら、「確証を得たい」という欲求を手放すほかないようです。

本書は、「20のレッスン」と名付けられているように、各章の末尾に問いかけがあります。「何について考えるべきか?」を提示してくれているわけです。これは、モヤモヤとして不安状態から脱する助けになりそうです。