2015年5月31日日曜日

出張中の読書

1ヶ月近くかかってやっと『Who Moved My Cheese?』を読み終えた。ほとんどは先日のベトナム出張の機内や現地で読んでいました。

しかし、あと残り20%くらいのところで(kindle版なので残量表示がある)、他の本を読みだしたりて中断していたんです。

印象深かった言葉はいろいろありますが、
“Old Beliefs Do Not Lead You To New Cheese.”
はシンプルで本質的だなと思います。

別の場面の
“Repeating the same behavior will just get you the same results.”
という言葉も、同じことを言っていると思います。と、書いてるくせに添えている写真が別の言葉(笑

もちろんこれ、日本語版を何度か読んだことがあって、書架にはなぜか同じものが2冊あります。というわけて、ストーリーをなんとなく覚えていたから読み通すことができたんです。

ちなみに、献本していただいた『ムチャぶりで人を育てる23のコツ』は、先週の福岡、京都出張の移動時間の読書にちょうどよかった。所要時間3時間半ぴったり。

2015年5月28日木曜日

どうやったらできるのか?と考えることが大事

失敗談を書きましょう。


ある仕事を請けて、それを第三者に実行してもらいました。要するに、マネージャーとして実務者に仕事を振ったわけです。

「これは素晴らしい!」というほどのアウトプットではなかったけど、実務担当者の過去の仕事は信頼できるものでしたし、「こんなもんだろう」と思いました。元々の素材は変えようがないし、様々な制約の中でやってることですから。

しかし、クライアントは、その仕事のアウトプットが不満だと言うのです。

納品したアウトプットに満足してないという話を聞いてすぐ、自分は現地に足を運んで状況を確かめました。
「クライアントが要望してたことは、できるんだろうか、できないんだろうか?」
ボクもそれなりの経験がありますから、難易度の判断ができます。で、「これは厳しい制約だな〜」と思いました。社に戻り、その方面に詳しい先輩社員に意見を求めました。

皆、口を揃えて、「それは無理だろ。そうするしかなかったと思う」と、実務をやった人に同情的な意見。
「やっぱりそうですよね」と、ボクも納得。

しかし、クライアントは納得していない(怒っているわけではないし、クレームをつけているわけでもない)。

こちらも気分がすっきりしないので、忙しいクライアントに無理をお願いして、現場に一緒に行ってもらえないかと頼みました。オフィスじなくて、現地で意見交換すれば、次につながる何かの発見があるかもしれないし。

そして現地で落ち合いました。そこでクライアントから見せられたのです、ボクも会社の人たちも「不可能」と思っていたアウトプットを。別の業者さんが、問題のあったワンポイントだけを依頼され、やり直したのです。

え、何これ? 

我が目を疑いました。

で、その場で必死に考えました。

「どうしたらこんなことができるんだろう?」

お分かりですよね。
最初にボクが一人で現地調査に来たときは、「できるかな? できないかな?」と考えてました。二度目は、「どうしたらできるんだろう?」と考えました。

この違いはすごく大きいのです。

そして数十秒で、「もしかしたら、できるかも」と思い至ったのです。もちろん、まだ半信半疑。

クライアントから、あるデーを提供してもらって、会社に戻ってそれを解析してみて、自分が集めた素材を加工して…。

できましたね。

この仕事を担当してくれた人も、会社の先輩も、そして自分も、「無理!」って思ってたことは、無理なことじゃなかったんです。できなかったのは、我々の知恵が足りなかったからなんです。

というわけで、「こういうケースでも対処法はある」ということを、社内の関係者にレクチャーするための資料を作りました。

2015年5月26日火曜日

FP技能検定を受けてみた

日本FP協会のHPで「3級FP技能検定」試験の模範解答が公表されていました。どれどれ...と調べたら、学科試験は50点/60点満点(正答率83.3%)、実技試験は95点/100点満点(正答率95%)。

基礎知識が足りないと自覚していて、前々から「このままじゃヤバイかも?」とちょっとした焦りを感じていた分野です。好奇心から始めた学習ではなく、苦手意識を克服するための学習でした。ですから、スタート当初は苦痛でした。あまりに知らないことだらけで。

ですから、正直な感想は、「大変満足♪」な結果です。

あくまで個人的な感想ですが、「3級」の知識というのはほんとに基礎的なことで、全体像を把握するにはちょうどいいと思います。3級を持ってるから何かをできるというものではなく、「知らないと自分が困る(かもしれない)」「知ってると困ったことを回避する方法を見つけるのが容易になる(だろう)」というもの。この学習をするまで、それを自分は知らなかったわけです。

例によって、学習時間は「A Time Logger」を使って、かなーりマメに計測しました。いずれデータをご紹介するでしょう(きっと)。
「苦手科目もこれくらいの時間を投じれば、合格基準を楽々クリアできる」という目安になるかもしれませんね。


ファイナンシャル・プランナー資格試験は、日本FP協会(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)、きんざい(金融財政事情研究会)が実施していて、いずれも「学科」と「実技」に分かれています。実技といっても筆記試験であることに変わりはなく、ロープレではありません。
片方だけ合格(一部合格)した人は、次回はもう一方だけを受ければいいわけです。

国家検定制度の技能検定なので、合格(学科と実技の両方に)すると「技能士」を名乗ることができます。上記以外の類似団体の試験は国家検定制度の試験ではないようです。

FP技能検定がどんな分野を学ぶものか(出題されるか)については、実施団体のサイトで説明されてますのでここでは割愛しますが、受験者データをご紹介しましょう。

日本FP協会のサイトを見ると今年1月の3級受験者のうち、学科と実技を同時に受験した人(初回受験者とは限らない)のデータは下記の通り。

《参考》
【学科試験・実技試験同時受検者の試験結果】
受検した試験受検
申請者数
受検者数
(イ)
合格者数
(ロ)
合格率
(ロ)/(イ)
学科試験と実技試験
(資産設計提案業務)
15,68912,2459,75279.64%

学科と実技を同時に受験した人の合格率は約8割。結構高いですね。ちなみに、合格基準は学科・実技ともに得点60%以上。ちょっと甘いかもしれませんね(笑)。

しかし、驚いた点があります。それは、申し込みながらも受験しなかった人が30%もいること。毎回、だいたいこのくらいです。諦めちゃった人も相当いるのではないかと思います。そうだとすると、合格率80%という数字を甘く見ないほうがよいかもしれませんね。


【関連エントリー】
■資格試験の勉強(1)最初の1ヶ月
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html
■資格試験の勉強(2)1日の学習時間
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2013/06/2.html
■学習時間の記録 ~統計検定編
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2014/08/blog-post.html
■試験対策 ~要点暗記よりテキストを繰り返し読む
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2013/04/blog-post_7.html
■やっぱり暗記学習にEvernoteを使う
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2013/04/evernote.html
■何でも検索できる。けど、知識も必要な理由
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2015/05/blog-post_25.html

2015年5月25日月曜日

何でも検索できる。けど、知識も必要な理由

ボクは資格試験といったものに興味を持ちませんでしたが、近年、ちょっと考えが変わりました。

ビジネス書や教養書などを読めば、ざっくりとした知識を得ることができます。でも、試験という明確なゴール(理解度と期日)を意識して読むと、脳の活性度とか「気合い」の入り方がまったく違います。

もちろん、「知ってる」ということと、「活用できる」ということは別モノです。しかし、「知らない」ということはすごく不利になったり、非効率になります。それは間違いありません。

ボクの前職の先輩(広告代理店の営業マン)は、不動産の広告を担当することになって、クライアントを理解するために宅建の資格を取りました。

この先輩、資格を取ることじたいは目的じゃなかったと思います。
その業界の広告の仕事をする上で、クライアントの話を理解する、業界ルールを理解するといったことが目的だったはず。受験はあくまでも、基礎知識の習得の程度を図るため。

「暗記などしなくても検索できるじゃないか」という意見もあると思いますが、はっきり言いましょう。

“基礎知識がないと、検索はノロいし、精度は低い!”

基礎知識がなかったり、ある分野の全体像のイメージがないと、適切な検索ができないんです。これは仕事の中ですごく感じます。ある人が1時間かけて「いろいろ調べたけどわからなかった」ということを、別の人が検索すれば1分で探し出せるなんてことは、当たり前のようにあります。これは、「暗記はしてないけど、調べるための効率的なキーワードを複数知ってる」かどうかの知識量の差でしょう。

また、検索結果の中から間違い(web上には無数の間違った情報がある)を弾けるかどうかも、その分野の基礎知識にかかってきます。

そんなわけで、身近なところ、興味のあること、苦手意識を持ってることについての本を読む感覚で、資格や検定に挑戦してみるのも、悪くないと思います。


ボクの場合ですが、「ITパスポート」「統計検定」は、断片的にだいたい知ってたことを体系的に整理するいい機会になりました。

少し前に「メンタルヘルス・マネジメント検定」というのを受けました。以前、仕事でこの分野のことを調べる必要があって、資料を読み込みました。そこで、「せっかくだからもう一度資料を読み返して、腕試しに検定を受けてみようじゃないか」と。

「ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級」は、はっきり言って関心が薄かった分野です。これまで、子供が生まれた時、マンションを買った時など、「社会保障のこと、保険のこと、お金のこと、知らなすぎ〜」と感じつつ、調べたり学習することを先延ばしにしてきました。
これ、合格通知がいつくるかわかりませんが、自己採点での正答率は学科試験:85%、実技試験:98%。ひとつの壁を越えた気分です。

2015年5月24日日曜日

試験であえて封印すべき解答テクニック

検定試験とか資格試験は、その分野の基礎知識の程度を測るために企業内で活用したらいいんじゃないかと思います。

その場合、「まぐれ」や「解答テクニック」で正解しても、あまり意味はないですよね。
ひどい点数を取って、「自分はこういう分野の知識に疎い」という現実に向き合うことが収穫じゃないでしょうか。それで落ち込む必要はない場合もあるし。もし落ち込んだら、学習すればいいわけです。

解答テクニックの一つは、例えば3択の選択肢の中から1つに絞り込むためのこんなテクニックだと思います。

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[設問]①②に当てはまる言葉の正しい組み合わせを一つ選べ。
外貨預金において、預入時に比べて満期時の為替が〔①〕となっていた場合には、〔②〕が発生する。なお、手数料などは考慮しない。
[選択肢]
(1)①円安・外貨高 ②為替差益
(2)①円高・外貨安 ②為替差益
(3)①円安・外貨高 ③為替差損
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金融のちょっとした知識を問う問題ですが、金融の知識がなくても答えられます。
選択肢(3)は(2)の対偶になってます。つまり、もし(2)が正しいなら(3)も正しいので、ともに択一式問題の正解となることはありません。つまりこの設問の正解は(1)となります。


こういう論理的なアプローチは日常の課題解決の場面ではとても有用だし、積極的に使いたいものだと思います。しかし、そういう能力を問う試験でないなら、あえて封印するのもアリなんじゃないかと思います。基礎知識の程度を測るという趣旨から外れますから。

もちろん、「合格」じたいに重きを置く(それに合格してないとスタート地点に立つことができない大学入試や就職など)とか、高得点をとることに目的がある場合(どんな状況だろう?)は別ですけど。


ケアレスミスによる失点で、実力(知識)が正しく測れないというのも問題なので、ケアレスミス対策はぜひとも身につけたいものです。

気が向いたら続き(ケアレスミス対策)を書きます。

2015年5月23日土曜日

企業は残業代をきっちり出すべきと思う。

ボクはいま雑誌の編集という、一般的には「残業代」とは縁のない仕事をやってます。ですが、「みなし残業(固定残業)や打ち切り残業」には反対です。特に若手については。

二つ理由があります。
ひとつは単純に、使用者は長時間労働をさせてはいけないからです。やむを得ず長時間労働をさせる場合は、対価を払わねばならない。これは法律であり、そもそもは長時間労働を抑制するためのもの。過度の長時間労働は心身の健康に悪影響を与えます。

「オレが若い頃は」とか言う人は、たまたま過酷な長時間労働を耐え抜いた人であり、潰れていった人の存在を忘れているのかもしれません。統計の世界には「生き残りバイアス」という言葉があります。

もう一つの理由、これが本題です。
残業代がつかないとダラダラ残業が許容され、それを誰もとがめなくなります。会社や上司からすれば、残業代を払ってないのですから、とがめる理由がないのです。
この弊害は、「仕事が速くならない」ということ。仕事の遅れは自分のプライベートを削ってやればいいや、となります。制限時間を設定して取り組むから、速くこなせるようになるんです。
自分の前職のマーケティングリサーチ・ファームではきっちり残業代が出ましたが(管理職でなかったので)、プロジェクトごとに仕事に投じた時間を記録し、それにもとづいて採算を管理してました。つまり、速く終わらせれば利益を多く残せる。チンタラやれば、残業代はもらえるけど、プロジェクトの採算は悪化する。採算が悪化すれば、査定は下がるわけです。ですから、チンタラやって残業代をもらおうという発想になりにくかったんです。
仕事が速いと査定は上がるし、困ってるプロジェクトの応援にも入れますからね。

そんなわけで、特に若手には、「残業代を出す代わりにスピード感を持たせる」という育て方の方が、会社にはメリットがあると思うのです。
だって、「残業代を出しすぎたな」と納得いかなければ、ボーナスをバサッと削ればいいじゃないですか。

[余談]
そして働き手の我々(特に若者)は、ときどきでもいいので、自分が仕事に投じている時間を計測するといいと思います。「思いのほか時間がかかった」というのが、当初見込みのいったい何倍なのかがはっきりわかります。また、「全然時間を割くことができなかった」ということもわかりますね。ボクは少し前までこんな(↓)アプリをつかって、役割ごと(人は仕事の上でも複数の役割を持ってますよね)やフェーズごとの時間を計測していました。


2015年5月18日月曜日

リゾート開発の始まりはカジノホテルから

ベトナムで第1号となる本格的な統合型リゾート「THE GRAND/Ho Tram Strip」の開発が進められているHo Tramという町はホーチミンの空港からクルマで2時間。

遠いと思われるかもしれませんが、成田空港から横浜駅までリムジンバスの所要時間は1時間50分です。成田空港から箱根まで渋滞なしで2時間です。外国人旅行者にとっては十分に許容範囲ですよね。※お金に余裕のある方々は空港からホテルのヘリポートまで空路という手段もあります。


思っていた以上にしっかりしと丁寧に造られた高級リゾートホテルです。それもそのはず、設計は現代のカジノホテル設計の大御所Paul Steelman 事務所。

週末には大勢のベトナム人らしいお客さんが来ていました。圧倒的に女性客が多かったです。ボールルームで大きな会議があったようですので、団体さんかもしれまん。
目の前はビーチなのでマリンスポーツのアクティビティーを楽しめます。ゴルフ好きの方には、グレッグ・ノーマン設計のトリッキーなコースという楽しみがあります。


数年後には新たなホテルやリテールモールなどができていることでしょう。
ベトナムでの不動産投資が外資に開放されたことも、開発の追い風になるはずです。

[写真]手前の建物はVIP棟。向こう側に見えるのがグレッグ・ノーマン設計のゴルフコース「ザ・ブラフス・ホートラムストリップGC

2015年5月7日木曜日

ポリ袋とビニール袋は別もの

ごみ袋、スーパーの買い物袋って、「ビニール袋」じゃなくて、「ポリ袋」なんですよね。素材はポリオレフィンで、ビニールとは別もの。

ですから、事件や災害現場で使われる青いシートのことを、報道では「青いビニールシート」とは言わない・書かないんですね。

『朝日新聞の用語の手引』が5年ぶりに改定されたので購入しパラパラと眺めてます。いろんなことが載ってて面白いです。


Googleが見つけた“リーダーとしてもっとも重要な資質”

『lifehacker』の記事です。
Googleが、直感に頼らない、エビデンスベースのアプローチによって、「リーダーとしてもっとも重要な資質」を突き止めた。

なんと、意外にも…


日々の行動が予測可能な人物」だそうです。

学歴は関係なし。

記事ではこう説明されています。

 上司が予測可能であるほど、部下の進捗を邪魔する障害物(上司自身)をなくすことができます。上司とは一般的に、干渉・指図・口出し、出しゃばりをする傾向があるものですが、この障害を取っ払ってしまえば、部下は安心して仕事を進めることができるのです。

へー。意外です。

明確な理念、ビジョンの元に集った優秀な社員たちで構成されているから、優秀なマネジャーの行動・方針にブレがないという意味なのかもしれません。

興味のある方は下記のlifehackerの記事をご覧ください。