2017年12月29日金曜日

#ギャンブル依存症の疑いがある人は70万人

A recent study by the Japanese authorities revealed that 3.2 million citizens have experienced addiction to gambling during their lifetime, with around 700,000 reporting a problem within the past year.
              *     *    *
This is a description of the survey of Japanese gambling dependence, written by a foreign writer. I think that it is a very accurate description.

ちょっと前にあるライターさんに「あなたが書いていた日本のギャンブル依存症者数についての記述は正確でないですよ」とメッセージを送りました。返事がないので読んでくれたかは不明なのですが、昨日の日付の最新記事では上記の通り、かなり正確な表現になってます。

<320万人>という数字は、生涯の間でギャンブル依存が疑われる状態になった経験のある人の数。直近1年間に限定すると<70万人>なのです。

2017年12月20日水曜日

Analysts and authors often mistake the comparison of market sizes of casino and pachinko.

The casino gaming revenue in North America is about US $ 45 billion. Total revenue of the pachinko industry is 20 trillion yen, about US $ 200 billion. In other words, this is the total sales of pachinko operators. You need attention. The meaning of the word "revenue" is different between casinos and pachinko.
As you know, the revenue of the casino is not the player's bet total. The revenue of the casino is the player's bet total minus the player's winning amount. On the other hand, in the pachinko industry, revenue means the total bet amount of the player. In order to compare casino and pachinko, you need to use a figure minus player's win amount from revemue of pachinko operator.
The pachinko operator's Gross Profit rate is about 15%. In pachinko, if you bet $100, you can expect that $ 85 will come back. That is, player loses 15% in this game.
When you correctly compare the market size of the pachinko and casino industries, the market size of pachinko is $ 30 billion ($ 200 billion × 0.15 = $ 30 billion). This is the gross profit of the all pachinko operators in Japan.
There are 9800 pachinko stores in Japan now. Revenue per store is $ 3.60 million, in one year. Of course, there are also big store and small store. But the average is this number.

by Tsuyoshi Tanaka, editor

Gambling Addiction in Japan

In an article I saw the following statement on Japanese pachinko industry. "There are 3.2 million gambling addicts in Japan"
But this is not accurate.

The Ministry of Health, Labor and Welfare announced the latest survey result this year as follow:
There are 3.2 million people who have been in a state suspected of being a gambling addiction at some point in their lifetime. 
There are 700,000 people who have been in a state suspected of being a gambling addiction in their past year.

The adult population in Japan is about 100 million people. In other words, only 0.7% of adults are suspected of gambling addiction. Compared with the United States and the UK, this is not a big number.

by Tsuyoshi Tanaka, editor 

2017年12月14日木曜日

#減らない長時間労働 ~プレミアムフライデー空振り

都内に勤務するフルタイム正社員の1日の総労働時間は平均8・9時間。4割の人が今よりも労働時間を減らしたいと考えており、健康に悪影響を及ぼすとされる長さの時間外労働をしている人は1割近くいた。
政府が推進する「働き改革」の具体的な3つの課題は、「高齢者の就労促進」「非正規と正社員の格差是正」、そして「長時間労働の改善」だ。日本の長時間労働については、2013年に国連から「多くの労働者が長時間労働に従事している」と指摘され、是正勧告を受けている。国際的に見ると、日本の長時間労働は深刻な水準なのだ。

市場調査会社マクロミルが9月にインターネット調査モニターから都内に勤務する20代から50代の男女フルタイム正社員を抽出して実施した調査によると、過去3カ月間を平均した1日の総労働時間は平均8・9時間。1日の総労働時間の平均が10時間以上の人は16%、11時間以上の人は6・6%、12時間以上の人は1・3%いる。

労働基準法の原則は、1日8時間、1週間40時間で、これを超えた労働を法定時間外労働という。時間外労働が月45時間を超えると睡眠時間が短くなり、脳血管系・虚血性心疾患の発症との関連性が現れるとされている。1日の平均労働時間が11時間の場合、月の時間外労働は約70時間。1日の平均労働時間が12時間の場合、月の法定時間外労働は80時間を優に超える。80時間は労働安全衛生法が医師の面接指導の対象にするよう求めている水準だ。

直近1年間の労働時間が1年前と比較して減った人は17・6%、増えた人は17・2%と拮抗していた。

1年前と比較して労働時間が減った人は、その分の時間を何に充てているか。マクロミルの調査によると、最も多い時間の使い方は「自宅でのんびり過ごす」(67・6%)、次いで「家族や恋人・パートナーと過ごす」(34・1%)、「睡眠」(28・4%)、「自宅での食事」(27・3%)と続いた(複数回答)。

労働時間を今よりも増やしたいと考えている人は8%。減らしたいと考えている人が43・4%だった。減らしたい理由としては、「自分の時間を充実させたい」「仕事とプライベートのバランス」「加齢による体力低下のため」などが挙げられている。

回答者の65・8%は、勤め先に何らかの労働時間軽減の取り組みがある。最も多く挙げられた取り組みは「ノー残業デーの導入」で37・2%。次いで「残業時間の上限設定」(29・2%)、「残業の事前申請」(24・8%)など(図)。実施企業は少ないが、「就業時間になったら自動消灯される」や「時間になるとパソコンが使えなくなる」といった強制的に業務を終了させる施策もあった。今年2月から経済産業省と経団連が呼び掛けているプレミアムフライデーの実施企業はわずか1割だった。

田中 剛・アミューズメントジャパン編集部

2017年11月7日火曜日

#メジャー観光地の賑わいは度が過ぎているのでは?

2017年の訪日外国人旅行者はきっと2900万人くらいになるでしょうね。これ、すごい数字ですよ。3年前の2014年は1341万人(この時点で過去最高)だったんですから、その倍以上
〔参考〕9月の訪日外客数は228万人で前年同月比18.9%増。1月-9月の累計は2119万人で前年同期比17.9%増
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/pdf/171018_monthly.pdf

先日、京都に行ってきましたが、休日の京都はものすごく久しぶりで、四条通りの歩道、新京極、錦市場通り、JR奈良線(京都駅から伏見稲荷に行く電車)は、通勤時の山手線乗換駅と変わらない混雑ぶりで驚いた。バスには簡単に乗れないし(ものすごく本数あるけど)。

知識としては知っていたけど、観光客増加を実感しましたね。はっきり言って、京都の観光客の数って過剰ですよね? もしかして、「これ以上、観光客増えないでほしい」って思ってるんじゃないのかな、京都の人は。少なくとも、観光客は皆、「観光客多すぎるよ、f◯ck!」と思ってるはず。

これが2020年に「外国人訪日客4000万人」になったとき、京都や銀座、浅草の混雑ぶりはどうなるんでしょうね?

で、思ったのですが、浅草や京都のような昔ながらの日本の観光地って、"お金を使わない"。ほとんどタダ。拝観料は無料か数百円。神社寺院でお土産を買う外国人観光客はあまりいない。飲食店にはキャパがあって、現実的には売上の上限がある(観光客はあまり待つ時間がないから)。
きっと、観光客数は3年前の2倍になったけど、この地での旅行者の消費総額は2倍になってない。むしろ、インフラ整備に支出は少し増えてるはず。神社の中に観光客の方の交通整備の警備員なんて、初詣の時をのぞいたら、昔はいなかったですよね。

[関連]
#2030年、外国人観光客は現在の2倍に。
https://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2017/11/2030.html

2017年11月2日木曜日

#2030年、外国人観光客は現在の2倍に。

観光庁が10月18日に発表した今年1月~9月期の訪日外国人客の消費額は3兆2761億円で前年同時期を上回りました。大きな要因は、訪日外国人客数の増加です。

訪日外国人客は、2015年に1974万人でしたが、2016年には2404万人と20%も増えました。さすがに今年は前年比20%とはいかないでしょうが、4月から9月まで6カ月連続して前年比10%を超えています。

政府は東京オリンピックが開催される2020年の訪日外国人客数を4000万人にするという目標を掲げていますので、来年以降も前年比を上回る増加を続けなければなりません。

東京オリンピックに向けて、日本への注目が高まり、訪日客が増えるのは自然なことです。

当方も、ドイツで開催されたサッカーW杯(2006年)の前年に「来年はドイツ・イヤーだから」という理由でドイツに行きましたから(笑)。
問題は、東京オリンピック後です。歴代のオリンピック開催都市はその後、経済成長率が低下します。開催に間に合わせるための大規模な工事が終わり、関連消費も止まりますので。

ですから政府としては経済成長を止めないためにも、東京オリンンピック後も訪日外国人客数を増やし続けたいのです。

今現在で、「外国人観光客が増えたな」と思っている状況ですが、2030年には倍の6000万人を目標としています。

こんなことが実現するのでしょうか。

というか、どうしたらこれを実現できるのでしょうか。

2017年10月27日金曜日

#オンラインカジノ事業者のギャンプル依存対策

ヨーロッパおよびアジア地域でオンラインカジノを運営する500.comは、6000万人以上の会員のプレイ履歴の分析から「危険な遊び方」に陥るユーザーの兆候を見出し、過度ののめり込みを事前に防止する仕組みを構築した。具体的にはユーザーへのアラートの発報やベッティング機能の停止だ。
同社では収入、通常の消費金額、趣味など様々な属性によりユーザーを6つに分類しており、このうち2グループを特に注意が必要だとしている。危険な遊び方の兆候は、ゲーム種目の変更、賭ける頻度や額の変更から読み取る。

500.com社は今年8月に日本法人を設立し、このほど同社ギャンブリング、ロタリーのユーザーのプレイ履歴データを活用した「ギャンブル依存症対策」について、NPO法人依存学推進協議会と共同研究のためのテーマ検討部会を 11 1日に立ち上げる。

1026日に都内で開かれた記者会見で、500.comCEOは、ギャンブル依存症対策は「発症後の対応」だけではなく、依存症予備軍を特定することによる「事前予防策」が重要だと捉えていることを強調した。事前防止は、個々のプレイヤーの遊び方をトラッキングしながら、リアルタイムで当人に注意を促すことができる仕組みによって可能になる。

記者会見では興味深いデータがいくつか示されたが、その一つが、種目によるギャンブル依存症の発症可能性の違い。同社のデータによると、「発表結果の頻度(間隔)」が短い種目、ーいわゆるリゾルトが速い種目ー ほど可能性が高いという。
「やはりそうか」という印象だ。

概してランドベースのテーブルゲームよりもオンラインカジノの方が間隔が長い(=結果が出るまでの時間が遅い)。一般的なカジノゲーよりも、スポーツくじの方がリゾルトが遅い。
カジノのテーブルゲームの比べてゲームサイクルが長いパチンコ・パチスロは、リゾルト遅いので、この論に従えば、ギャンブル依存症の発症可能性は低いということが考えられる。

ギャンブル依存症(もしくは過度ののめり込み状態)の発症可能性は、本人の特性によるところが最も多いと思う。次にアクセスのしやすさではないか? ゲームによる違いについて、リゾルトの間隔の影響は大きいと思うが、それだけではないはず。例えば、ハズレだ時の「もうちょっとだった!」という感覚。あるレポートで読んだが、この時の脳の興奮状態は、当たった時の反応とソックリらしい。こういう要素の有無も影響するのではないか。

膨大な量顧客のデータを収集・分析できるオンライゲーミング事業者の持つギャンブル依存症の「事前防止」対策ノウハウをランドベースのゲーミングに応用するには、プレイヤーの遊び方をトラッキングしなければならないという大きな課題があるが、日本のギャンプル依存対策は、エビデンスに基づく研究が不足している分野なだけに、大きな進歩が期待できるような気がする。

2017年10月18日水曜日

#米大手カジノ企業が日本市場に期待を寄せているという2つの記事を比較

タイトルにある「アメリカの大手カジノオペレーターが日本市場に期待してる」ということは、すでに多くの方がご存知でしょう。その理由についてではなく、それを報じている2つの記事を読み比べて、「あれれ?」と思ったことをご紹介したいと思います。

結論を先に書きますと、驚くほど似ている、ということです。異なるライターが書いたものですが。

ワシントンポストの「American gambling companies are lining up to open casinos in Japan」という記事と、CASINO GUARDIANの「US Gambling Giants Remain Interested in Entering Japan’s Gambling Market」という記事です。いずれも16日(月)にUPされたものだけど、引用が驚くほど似ています。


■ワシントンポストの当該記事
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/american-gambling-companies-are-lining-up-to-open-casinos-in-japan/2017/10/14/5d4aebee-a904-11e7-8ed2-c7114e6ac460_story.html?utm_term=.112330a7ed6e

■CASINO GUARDIANの当該記事
http://www.casinoguardian.co.uk/2017/10/16/us-gambling-giants-remain-interested-entering-japans-gambling-market/


■ワシントンポストの記述

Executives from Las Vegas Sands and MGM Resorts have repeatedly said they would each invest as much as $10 billon in Japan, while Lawrence Ho, president of Hong Kong-based Melco Resorts and Entertainment, said he would spend “whatever it takes” to get a foothold in Japan.


■CASINO GUARDIANの記述

Both MGM Resorts’ and Las Vegas Sands’ executives have reported that they consider making massive investments of about $10 billion in Japan, while the President of Melco Resorts and Entertainment has explained that he would spend whatever it takes in order to see his company set foot in the country


両紙とも上記の文の次にサンズのゴールドシュタインCOOの言葉を引用します。

■ワシントンポストの記述

“We’ve been trying to come here for many years,” Robert G. Goldstein, the president and chief operating officer of Las Vegas Sands, said in an interview this month. “It’s got huge appeal internationally. . . . It’s a very large gambling opportunity.”


■CASINO GUARDIANの記述

Last week, the President and Chief Operating Officer of Las Vegas Sands, Robert G. Goldstein, shared that his company has been trying to set foot in Japan for many years now and once again said that the country is perceived as a really large gambling opportunity.


そしてこれに続くのが日本のIR推進法/実施法の話という点も同じ。

■ワシントンポストの記述

Casinos were illegal in Japan until parliament passed the controversial Integrated Resort Promotion Law in December, and they will be allowed only as part of a wider resort that will have to include a hotel, an international conference hall and other entertainment facilities.


■CASINO GUARDIANの記述

Casino gambling was not legal on the territory of Japan, until the local parliament passed the “Integrated Resort Promotion Law” in December 2016 – a piece of legislation that has brought some controversy. Under the new law, gambling in casinos will be allowed only as part of a larger resort that is required to include a hotel, an international conference hall, as well as other entertainment facilities.


両紙ともに「昨年12月にIR推進法が通過するまで、日本ではカジノは違法だった」と書いていますが、これは誤りで、いまだにカジノは合法になってはいません。IR推進法は、「IR実現に向けて、法律や制度の整備を推進すること」という法律であり、日本でカジノギャンブリングを合法化したものではありません。

そしてこの次に書かれていることも両紙同じで、時事通信が実施した世論調査の結果(回答者の3分の2がカジノ導入に反対している)を紹介します。

■ワシントンポストの記述

Yet many Japanese are concerned that social harm will come with casinos. A poll by the Jiji news agency conducted in August found that two-thirds of respondents were opposed to the introduction of casinos, with most worried about crime and gambling addictions.


■CASINO GUARDIANの記述

As mentioned above, the new law has been considered as a controversial one, as local residents have shared their concerns about the possible social harm that might be brought to the country by lifting the casino ban. A survey held by a local news agency this August showed that about two-thirds of the poll’s respondents did not back the introduction of casino gambling in the country, with most of them being concerned about levels of crime and gambling addictions.


そしてなんと、両紙ともにこの次に安倍内閣のスタンスに言及します。

■ワシントンポストの記述

But Prime Minister Shinzo Abe’s government argues that casinos will help boost Japan’s economy, ~


■CASINO GUARDIANの記述

However, the Government of the Japanese Prime Minister Shinzo Abe disagreed with local resident’s worries saying that an introduction of casino gambling would be beneficial, as it would help Japan boost its economy.


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もうこのへんでやめておきます。

2017年10月9日月曜日

#その仕事は誰のため? 何のため?

先日、マーケティングリサーチファーム時代の先輩と久しぶりに会い、色々話をしていたときに何かの拍子に、製品やサービスの中には、「不満を減らすことにはなるけど、満足を高めることにはつながらないことってあるよね」という話から、「やっても何の価値も生まない作業もというのもありますね」という話になった。当たり前の話なんですが。

そのときに自分はある同僚の仕事を観察したときのことを思い出したのです。丁寧だけど、それは形に残るモノではない作業プロセスであり、「そこを丁寧にして何の意味があるのかな?」としばし考えました。その結果、「それ、たしかに美しいけど、作業工程がひとつ増えて遅くなってるよ。同じことは後の工程でもやってるし」と指摘しました。
  
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顧客に対する仕事の中にもそんなことがあるはずです。

企業なり店舗は、ユーザー(使用者、顧客)に、より高い満足を感じてもらえるよう、製品やサービスを改善したいわけですよね。ところが、ユーザーの満足につながっていないことは多々ある。オフィス内の仕事にしても、店舗での仕事にしても、長年、慣習として引き継がれている作業の中には、「誰のために、何のためにこれをやっているのか?」が曖昧になっているものがあるはずです。

そういうものを見つけてくれるのは大抵、外の世界から来た人です。新入社員、中途入社社員、コンサルタント等々なのかもしれません。

今取り組んでいることの延長線上でもう少し頑張るという改善策もあるでしょうが、「そもそも、この製品(サービス、仕事)は、誰のためのものか、果たすべき機能は何か?」を思考の原点にして、ここから改善、解決を展開していくという問題解決法もあります。

自力で、非効率なこと、効果薄なことに気づくには、「そもそもこれは何のためにやってるのか?」「これは顧客・ユーザーに、どういう価値をどの程度提供しているのか?」「これは利益向上や再来店促進にどれだけの効果が期待できることなのか?」という、機能本位の思考方法を導入することが効果的です。

"果たすべき機能は何か?"というのは、下記のような色々な言葉で表現されていますが、言ってることは同じだと思います。

・どんな欲求を満たすためのものなのか?
・どういう目的を達成するためのものなのか?
・どういう困りごとを解決するするためのものなのか? 
・どういう用事を片付けるためのものなのか?


大抵の人は、電球という製品そのものが欲しいのではなく、明るさという、その製品が果たしてくれる機能が欲しいわけです。鋼のドリルというモノでなく、穴が欲しいわけです。つまり、「穴を開けてくれる」という、ドリルが果たしてくれる機能が欲しいのです。




2017年9月23日土曜日

#ゲームの腕を競う賞金大会 ラスベガスで開催

北米を中心に高い人気を誇るトレーディングカードゲーム(TCG)「Force of Will」(フォース・オブ・ウィル)の賞金制大会「フォース・オブ・ウィルUSAマスターズ 2017」が9月9日、10日に米ラスベガスのバリーズ・ラスベガスで開催された。

優勝賞金2万ドル、賞金総額2万8000ドル。

参加者は、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で行われた2017年度グランプリ大会の大会優勝者、およびForce of Willのブースターパックに封入されているQRコードを専用アプリで読み取ることでランダムに配布される招待チケットを獲得したプレイヤーの総勢46人。

「Force of Will」はトレーディングカードゲームの企画・開発・制作・販売を行うFORCE OF WILL(本社・東京都)の人気シリーズで、世界30カ国以上で販売され7カ国語に翻訳されている。

現在、北米エリアやヨーロッパ各国を始めとした全世界約20カ国、4000人が参加して世界一のプレイヤーを決めるグランプリ大会2017が行われている。



2017年9月7日木曜日

#宝くじの売上は過去10年減少をたどっている。しかし...

宝くじは2005年以降、じりじりと売り上げが減少してるんです。16年度の売上は8450億円で、5年前の11年から15・8%も減少。参加人口の減少はもっと厳しい状況で、『レジャー白書』によると2620万人。5年前より31・7%も減っています。

調べてみましたが、ひとことで言えば、「オンライン化の遅れ」が要因だと思います。

宝くじが売上が下降線をたどっている間、スポーツくじは売り上げ回復に成功しました。別にサッカーの勝敗予想の人気が高まったわけではなく、サッカーを知らなくても買える、自分で予想しなくても買える、という“完全な運まかせ”の商品「BIG」の人気です。これは数字選択式宝くじみたいなものです。1口あたりの当せん金が宝くじを含めた日本のくじの史上最高額の商品という話題性もありました。

でも、宝くじとスポーツくじの決定的な差は何だったかというと、ボクは、インターネットで購入するファン層を構築できたか否かだと思います。スポーツくじは「BIG」発売の前年(05年)にインターネット販売を開始しました。当初はトラブルもありましたが、3年後の08年にはインターネット販売の売上額が、売場での売上額を抜きました。スポーツくじは現在、売上の70%以上がインターネット販売なのです。

一方、宝くじの場合、最大の人気商品である「ジャンボ」がいまだにインターネット販売をしていません。

ロトやナンバーズ以外の普通くじのインターネット販売に踏み切れば、新たな客層を取り込めるでしょう。しかしその前に、既存の愛好家が「宝くじ売場」かはネットに移行し、販売委託を受けている業者さんの手数料収入は減るのでしょう。たとえ宝くじ全体の売り上げ拡大したとしても、自分の取り分が減るのはイヤ、という声があるのかもしれません。

しかし、先日書いたように、総務省は売上低迷に歯止めをかけるべく、「ジャンボ」のインターネット販売に踏み切るという決定をしました。やっぱり、「ギャンブルの主戦場はオンラインに移行している」という状況が進行していますね。

2017年8月31日木曜日

#宝くじ全種類がネットで買えるようになる!

総務省は、すべての種類の宝くじをインターネットで購入できるようにするそうです。背景にあるのは、宝くじの販売低迷で、「地方行政の財源確保のため」に売上を増やしたい。

宝くじをはじめとする公営ギャンブルの収益金の一部は公共のために使われています。


しかし、カジノ合法化の議論の中でギャンブル依存問題が注目されている今、若者の宝くじ(=ギャンブル)へのアクセスを容易にするような方針変更を、総務省だけで決定できてしまうことに「あれれ?」という違和感を覚えたのは自分だけでしょうか?

2017年8月30日水曜日

#ついに駅ビル内に場外馬券売り場が

JRAのHPを見ていたら、来年秋に初の駅ビル内WINS(場外馬券売り場)を出店するそうです。

記事にするならこんな具合(↓)になります。


JRA場外馬券場
駅ビル内に初出店


JRAは2018年秋に大阪府泉佐野市のりんくうタウン駅ビル「りんくうパピリオ」内に場外勝馬投票券発売所を設置する。農林水産省から承認を得たことを8月28日に発表した。JRAとしては初の駅ビル内の発券所。名称は「りんくうタウン場外勝馬投票券発売所(愛称:ライトウインズりんくうタウン)」で、レース映像の提供を行わない非滞留型発売施設。
同施設内にはすでに宝くじ、スポーツくじを取り扱う「りんくうタウン駅前宝くじ売場」がある。

#日本版カジノの入場料徴収はギャンブイル依存防止になるのか?

政府のIR推進会議(正式名称は特定複合観光施設区域整備推進会議)は7月31日に、これまで行ってきた有識者会議の議論を整理した「取りまとめ(案)~観光先進国の実現に向けて」を公表しました。

この概要を説明するとともに、個人・団体の意見表明を受け付ける場として、8月17日の東京を皮切りに29日まで、全国9都市で公聴会を行ってきました。

この取りまとめでは、日本人からはカジノ施設の入場に際して入場料を徴収すると書かれています。これはシンガポールの制度を参考にしてきたIR議員連盟がずっと提案として掲げてきたことでもあります。

そういうわけですので、日本にカジノができた場合、日本人に対してはシンガポールのように、7000円前後の入場料が課せられるでしょう。これをもって、「入場料を払わなければならないカジノとパチンコでは客層が異なるはずだ。客層はかぶらない」という意見もあります。

はたしてそうでしょうか?
勝つつもりでゲームに参戦するプレイヤーにとって、7000円という入場料は大きなハードルでしょうか?

例えば競馬は投票券の売り上げからまず25%を差し引き、残りの75%を投票者で分配するゲームです。月間に3万円の投票券を買うということは、7500円の参加料を払っているということです。そして、パチンコ・パチスロ参加者の30%-40%は競馬も遊んでいるというデータがあります。

つまり、一定数のパチンコ・パチスロ参加者にとって、7000円の入場料などたいした障壁ではない。自分はそんなふうに思います。

実際のところ、シンガポールのカジノで実施している入場料徴収は、依存防止対策として機能しているということが、医学的に確立されているわけではないのです。専門家の間ではむしろ、「入場料分を取り返そうという気持ちが働くので、むしろ危険性が高まるのではないか」という意見もあります。

もしかしたら、日本版IRのカジノ入場料は、もっと低く設定されるかもしれません。

2017年8月11日金曜日

#アウトライナーに文字数カウント機能追加で利便性向上

ちょっといいモノを発見して、ちょっとばかり嬉しい気分になってます。

文章を書く仕事をしていますが、どうしたら速く書きあげられるか、どうしたら効率的にいったん書いた文章の構成の練り直しができるか、といったことを研究した時期がありました。

その結果行きついたのが、「Wordで書かない、アウトライナーで書く」ということで、WorkFlowyというアウトライナー(アウトラインプロセッサーとも言う)を使っています。

編集部のメンバーには日ごろから、「記事は頭から書き進めないで、まずはアウトラインを作るように」と言っています。ここで言うアウトラインとは、あらまし、あらすじ、骨格です。書籍や論文で言えば“章立て”です。

「記事(文章)をどういうカタマリで構成するつもりかを、まず考えて」ということ。情報を入れる箱みたいなものですね。これができあがると、もう5割くらい、ときには7割くらい文章はできあがったも同然です。とにかく、書くことが整理されると、精神的にラクになります。

このブロックにはこういうことを書く、ということが決まると、取材でメモったことや記憶していることを、その箇所に書いていけばいいのです。順番はあとで入れ替えればいいんです。
アウトライナーは、そういう書き方をするときに便利です。各章のタイトルだけを表示させることができるし、章ごと順序を入れ替えたり、ある段落を別の場所に移動させたりといったことができます。
アウトライナーを使うことのメリットの説明は以前書いたこちらをご参照ください。

で、本題はここから。

実は何年も使ってきた中で、「文字数カウントできない」という小さな不満があったのです。しかし、WorkFlowyに文字数カウント機能を追加するChrome拡張機能があるということを知ったのです。

これまで、どうしても文字数を知りたい場合には、Wordにペーストしてました。しかし、そんな作業はもう不要です。

自分が入れた、WorkFlowy の機能を拡張するGoogle Chrome拡張Porter for WorkFlowy はこちら(↓)です。


Porter for WorkFlowy 1.4をリリースしました


アウトライナーに興味ある方は、ぜひ一緒にこのChrome拡張Porter for WorkFlowyも使ってみてください。オススメです。


2017年8月4日金曜日

#パチンコをする人の割合が多い職業

前回、都道府県ごとのパチンコ行動者率(過去1年間に遊んだことがある人の割合)はけっこう差があるということを書きました。

パチンコ行動者率は、有業者ベースでは全国で11.7%です。これを職業別で見てみますと...、やっぱり、違いがあります!

「専門的・技術的職業」に就いている人のパチンコ行動者率が最も低く、7.5%。
次に低いのが「事務」系の仕事に就いている人で8.3%。

では、どんな仕事に就いている人の行動者率が高いのか。

3位 保安職業従事者……19.8%
 

2位 建設・採掘従事者……23.9%
 

1位 輸送・機械運転従事者……24.6%

これらの仕事に就いている人たちのパチンコ行動者率は、専門的・技術的職業や事務系、販売系の人たちの約3倍という高さです〔図〕。



実は、パチンコ以外に、保安職業従事者、建設・採掘従事者、輸送・機械運転従事者において遊んでいる人が多いレジャーがあります。しかも、事務系職や販売系職においては少ないという共通点もあります。

それは、「日曜大工」です。

パチンコと日曜大工の共通点は、<モノ>に向き合うということかもしれません。

逆に、保安職業従事者、建設・採掘従事者、輸送・機械運転従事者において遊んでいる人が少なく、専門的・技術的職業や事務系において多いレジャーが、「美術鑑賞」や「演芸・芸術・舞踏鑑賞」です。

パチンコホールの景品コーナーに、工具などDIY用品を増やしたら出庫が増えるかもしれませんね。

〔追記〕図を追加しました。



文=田中剛 /アミューズメントジャパン 編集部

2017年8月3日木曜日

#金融リテラシーが低い県はパチンコユーザーが多いのか?

パチンコホールは全国津々浦々にありますが、パチンコをする人の割合は地域差があります。

総務省が5年ごとに実施している「社会生活基本調査」は、全国で約7300調査区内にある世帯のうちから無作為に選定した約8万8千世帯の10歳以上の世帯員約20万人を対象とした大規模調査で、昨年10月に実施。この調査では、各種娯楽の行動者率(過去1年間にそれを遊んだ人の割合)も調べており、「パチンコ」についても尋ねています。

過去1年間に1回以上「パチンコ」を遊んだ人の割合(=行動者率)は8・5%です。※「レジャー白書」の調査対象は以上15歳以上、本調査の調査対象は10歳以上と異なるため、遊んだことがある人の割合の数値をそのまま比較することはできません。

パチンコ行動者率を都道府県別に見ると、上位3県は熊本(12.9%)、鹿児島(12.4%)、宮崎(12.2%)。行動者率が低いのは沖縄(3.9%)、東京(4.9%)、奈良(6.7%)。

この違いはどこから生まれたのか?

口の悪い人の中には、「パチンコなんてやるヤツはバカ。ギャンブルで勝てるわけがない。リテラシーが低いんじゃないか?」なんて言う人もいるかもしれません。

もしも、仮に、そういう偏見、思い込みを持っている人がいるとしたら、先に結論を言いましょう。

金融リテラシーとパチンコ行動者率には相関はありません!


そりゃそうですよね、「資金運用だ」という認識でパチンコをやっている人が仮にいたとしても、ごく稀な存在であり、大半の人は「娯楽」として遊んでるわけですから。

金融広報中央委員会(事務局は日本銀行の情報サービス局内にあります)は、18歳以上の個人の金融リテラシー(お金の知識・判断力)の現状把握を目的とする、「金融リテラシー調査」という全国調査を行っていて、都道府県ごとの比較も行っています。

都道府県ごとの、金融リテラシーを問う正誤問題の正答率と、パチンコ行動者率によって散布図を作ってみました。
ごらんの通りです。

パチンコとの相関はありませんが、金融リテラシーの高低は、例えば「金融トラブルの経験者率」や「緊急時に備えた資金を確保している人の割合」との相関が見られます。

2017年7月21日金曜日

『レジャー白書2017』発表 パチンコ参加人口 940万人 市場規模は21兆6260億円

公益財団法人 日本生産性本部は7月20日、2016年の余暇参加実態調査『レジャー白書』の概要を発表した。

16年の余暇市場は70兆9940億円で前年比2.0%減少。市場規模が大きいパチンコ・パチスロの落ち込みによるもので、パチンコ・パチスロを除いて集計すると前年比0.3%の増加となる。

パチンコ・パチスロの市場規模は21兆6260億円で前年比6.9%減少。パチンコ参加人口は推計940万人で前年より130万人減少した。

パチンコ・パチスロが含まれる娯楽部門全体の市場規模は23兆6310億円で前年比6.0%減少。前年比を下回った要因は、やはり市場規模が大きいパチンコ・パチスロの落ち込みによるもので、パチンコ・パチスロを除いて集計すれば前年比プラスとなる。

2017年7月20日木曜日

#訪日外国人旅行者の消費額 上半期で過去最高。しかし...

平成294-6月期の訪日外国人旅行消費額は四半期としては過去最高の1776億円。 前年同期(9,534億円)に比べ13.0%増加。 
消費額は上半期の累計で初めて2兆円を突破した。

しかし、訪日外国人1人当たり旅行支出は149,248円で、前年同期(159,933円)に比べ6.7%減少した。国籍・地域別にみると、英国(251千円)、イタリア(233千円)、中国(225千円)の順で高い。

「中国人の爆買いが減ったのだろう」と思われるかもしれませんが、中国人旅行者の一人当たり消費額は前年並みです。消費が大きく減ったのは、ロシア、ベトナム、タイからの旅行者です。

外国人旅行者の消費額を費目別に見ると、買物代が平均57,420円であるのに対して、娯楽・サービス費は4,750円です。これはちょっと少ないのでは?と思います。

日本には外国人旅行者がお金を払ってまで体験しようという娯楽・サービスは少ないということなのでしょうか

神社仏閣を見たり町並みを見たりといのは、お金はたいしてかかりません。
もしかしたら、「日本て、お金使うところないね」と思ってたりして(笑)。

[参照]

p.s.
政府の発表によると7月に日本を訪れた外国人旅行者数は前年同月より16・8%多い268万1500人で、単月としては過去最高でした。しかし、1人1泊当たりの「娯楽サービス費」はわずか598円で、「買物代」の8%程度にとどまっているのです。

2017年7月19日水曜日

#カジノの客層とパチンコの客層はオーバーラップするのか?

カジノ識者の間では「カジノの客層とパチンコ・パチスロの客層は異なる」という考えが主流のようです。

では、日本にIR(統合型リゾート)ができたときにも、その施設内のカジノの客層はパチンコ・パチスロの客層とオーバーラップしないのでしょうか?

カジノ産業側から見たら、もしかしたら、「カジノの主なお客はパチンコ・パチスロユーザーではない。ごく一部に過ぎない」という結果になるかもしれません。

しかし、その<ごく一部>の人が、パチンコ業界にとって特に重要な客層だったら、パチンコ業界側としたら影響は小さくないですよね? では、そういう可能性はどのくらいあるのでしょう?

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IR(統合型リゾート)ができてみないとわかりません。そのときに、どんな入場規制がされるのか、パチンコ業界がどうなっているのか、現時点ではわかりませんので。

ただし、もしもすぐに日本に(統合型リゾート)ができたら、その地域では「パチンコ・パチスロからカジノへの一定数の顧客流出が起こる」と思います。

こちらの記事には、根拠となる調査結果を挙げています。もちろん、異論もあるでしょうが。

2017年7月16日日曜日

#人口密集地に住む人は遊びの選択肢が多い(当たり前か)

市場調査の結果の中には、「当たり前だろ!」「つまんない結果だな」とツッコみたくなるものがあります。そんなときは、「調査の精度が高かったってことさ、他の設問の結果も信ぴょう性が高いってことさ」と自分を納得させます。

娯楽系レジャーの参加状況の調査について書いた前回の続きみたいなものですが、この調査では全国を8つのブロックに区切り、それぞれのブロックの中で、性・年代ごとに一定の回収サンプル数を割り付けて、集計の際にウェイトバックしています。ですから、地域ブロック間の参加者率の違いを比較することができます。

パチンコ・パチスロの参加者率は、大都市圏では低いという結果です。

おそらく商業が集積していて娯楽がたくさんある。つまり、種目間の競争が激しい。容易に想像できますね。

では、首都圏や近畿圏以外の、人口密度が高くない県の中ではどうか? つまり、県の中で人口が集中しているとことろ、そうでないところでは、パチンコ・パチスロの参加者率に違いはあるのか?

結論から言うと、自分は、「違いはある」と思います。

そのものずばりの調査はないのですが、 総務省が5年ごとに実施している「社会生活基本調査」には、各種娯楽の行動者率(過去1年間にそれを遊んだ人の割合)の調査あり、「パチンコ」についても尋ねています。調査対象は全国の20万人です。かなり大掛かりな調査です。

この調査では、「人口集中地区」と「それ以外の地区」というブレイクダウン項目による集計結果を出しています。その結果、 全国レベルで見て、パチンコの行動者率は人口集中地区に住む人の方が低い。各都道府県でみてもやはり、人口集中地区に住む人のパチンコ行動者率の方が低い。

娯楽の少ない地域の人にとってのパチンコホールの存在感というのは、都市部の人にとってのそれとは異なるものなのでしょうね。


最新の 「社会生活基本調査」は昨年暮れに実施されました。パチンコの行動者率は8.5%(調査対象は10歳以上)で、5年前より1.5%ポイント減少。行動者率の減少幅が大きかったのは秋田県、島根県、静岡県、広島県、東京都、愛知県。

行動者率の減少のしかたは、地方も大都市も関係ないようです。
人口集中地区でない地区は、相対的に娯楽が少ないとはいえ、「パチンコ」の他にも何かしらの娯楽があるわけですからね。

近々、アミューズメントジャパンで記事にしてみようかと思います。

文=田中 剛 (Amusement Japan 編集部)

#娯楽系レジャーへの参加者率 ~参加人口の定義のおさらい

アミューズメントジャパンは今年1月中旬に全国の18歳~79歳の男女を対象にアンケート調査を実施(※文末の調査概要を参照)し、主要なアミューズメント系レジャーの参加実態や今後の参加意向を調べました。

昨年1年間に主要な娯楽系レジャーに参加した(1回以上遊んだ)人の割合は下記の通りでした。
  • パチンコ・パチスロ……12.4%
  • 中央競馬……9.3%
  • 宝くじ・toto……28.5%
  • ゲームセンター・ゲームコーナー……16.0%
  • ソーシャルゲームなどオンラインゲーム(アイテム購入など有料プレイ経験者)……6.1%
  • 海外のカジノ(オンラインを含まない)……0.9%

こうして見ると、いくら市場縮小傾向にあると言っても、パチンコ・パチスロの参加者率は高いですね。やはり全国に9900軒くらいありますので。たとえばボウリング場は全国に386軒(2014年)しかありません。映画館(スクリーン数ではなく施設数)はシネコン化により減少をたどり、現在では、全国に約600施設しかありません。全国の隅々にまで施設がある、すなわち「アクセスがいい」ということは、大きな参加人口を獲得するために必須のようです。
しかし今は、全国に9900軒あるレジャー施設よりもはるかにアクセスがいいレジャーがあります。インターネットを介したレジャーです。中央競馬の売上2兆6884億円のうち、「電話・インターネット投票」は実に64.8%を占めています〔下図参照〕。



さて本題ですが、遊技業界にとって重要な指標は下記です。
  • 2016年のパチンコ・パチスロ参加者率は12.4%、参加人口は1199万人

そして、昨年1年間に1回以上「パチンコ・パチスロを遊んだことがある」と回答した人の種目の内訳は下記の通り。
  • パチンコのみ……34.2%
  • おもにパチンコ……15.5%
  • パチンコ・パチスロそれぞれ同程度……21.8%
  • おもにパチスロ……18.2%
  • パチスロのみ……10.3%
               
「パチスロのみ」という人が10.3%いるということは、パチンコを遊んだ人は89.7%ということです。つまり、昨年1年間に「パチンコもしくはパチスロ」を遊んだ人が全体の12.1%(推計1199万人)いて、その中の89.7%はパチンコを遊んだということですから、昨年1年間に「パチンコ」を遊んだ人は11.1%で推計1075万人となります。          
  • 2016年のパチンコ参加者率は11.1%、参加人口は1075万人

上記が当方の推計です。



『レジャー白書』の推計値との違いは?


遊技業界が市場動向の目安としている『レジャー白書』(公益財団法人 日本生産性本部)の調査票は、以前このブログで書いた通り、「パチンコ」の参加状況を尋ねています。それを遊技業界は、<遊技参加人口>と捉えてきました。業界にとっては、参加人口を正確に推計することにさほど大きな意味はなく、増えているのか・維持しているのか・減っているのかを知る手掛かりにすることのほうが重要ですから、この推計で十分とえば十分なのです。

この『レジャー白書』によると、2015年の「パチンコ」の参加率は10.6%で、参加人口は1070万人です(2016年のレジャー活動を調査したレポートはまだ発表されていません)。

推計したパチンコ参加者人口の差は、わずか5万人です。かなりの近さだと思います。
〔注〕以前ご説明した通り、レジャー白書の調査対象は15歳以上、アミューズメントジャパンの調査対象は18歳以上なので、参加者率の分母が異なります。

ということは、もしも『レジャー白書』の調査票が、パチンコではなく、パチンコもしくはパチスロとなっていたら、遊技参加人口はいま発表されている数値よりも1割くらい増えるのではないかと思います。

とはいえ、前述のとおり、遊技参加人口が1075万人なのか、1199万人なのかは大した問題ではありません。横ばいか? 減ったのか? どのくらい減ったのか? ということです。

ただし、前述のとおり『レジャー白書』の調査では、「パチスロのみ」遊んだという人がカウントされない可能性が大きいので、パチスロ人気が高まって遊技参加人口が増えたり維持したとき、それが数値となって表れないという問題があります。
つまり、パチンコの遊技機の仕様が変更され、パチンコとパチスロを両方遊んでいたファンが「パチスロのみ」にシフトするようなことになった場合、 『レジャー白書』の調査では実態以上に大きくファンが減ったという数値がでるということです。

まあ、実態よりもいい数値が出て気を緩めるよりも、厳しい数値を前にして、危機感を強めて対策を考えるほうがずっといいような気がします(笑)。

最新版の『レジャー白書』は今月後半に概要版が発表されます。気になりますね。

[調査概要]
全国を8ブロックに分け、各ブロック内で性別、年代別に18歳~79歳の人数を割付け4732人から回答を得た。集計にあたっては、実際のブロックごとの性・年代の人口構成比に合うようにウエイトバック処理を行った。

文=田中 剛 (アミューズメントジャパン編集部)

【関連記事】
統計データの読み方 レジャー白書とは?
https://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2017/06/blog-post_30.html

2017年7月8日土曜日

#運用に失敗し5兆円もの資産を失ったGPIFのその後

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)ってご存知でしょうか?

厚生年金保険事業及び国民年金事業の運営の安定に資することを目的として、年金積立金の管理及び運用を行っている独立行政法人です。
丸1年前に「2015年度の損失が約4兆7000億円に上る」との試算をもとに「運用失敗!!」と民進党が大バッシングしてメディアも大きく取り上げていました。

しかしこれ、そんな短期的に一喜一憂するようなものではないのです。民間企業が4兆7000億円もの運用損を出したら吹き飛ぶでしょうが、GPIFは世界最大の年金基金です。繰り返しますが、世界最大です!

そもそも、「運用に失敗して約5兆円も吹き飛ばした」と批判された15年度の前年はどうだったかというと、約15兆円ものプラスです。

そして先日報道されましたが(どのくらい大きなニュースになっているのか自分はわかりませんが)、16年度の運用収益は黒字に転換し収益額は約7兆9000億円。そして、年度末の運用資産額は過去最高の144兆9034億円です。

整理しますとこうです。
・2014年度の収益額は約15兆円
・2014年度末の資産運用額は137兆4769億円(この時点では過去最高)
・2015年度の損失額は約5兆円 ←民進党、メディアが大騒ぎ
・2016年度の収益額は約8兆円 
・2016年度末の資産運用額は144兆9034億円(過去最高を更新)

いくら運用額が過去最大といっても、年金受給者がどんどん増えてかつ昔よりも長生きですから、「資金は枯渇するのでは?」と思っている人は少なくないと思います。そして、「将来、年金なんて見込み通りもらえるかわからない。どうせ縮小されちゃうんだろ」と思ってる人も多いと思うのです。

ボクはこれ、ちょっと違うんじゃないかなと思うのです。つまり、「年金は、かなり予定通りに支給されるだろう」ということについて、昔FBに書いたことをもとに改めて書いてみます。

以前、居酒屋で年金の話になりました。相手の方から「キミはずいぶん国を信じてるんだね」と言われ、「国はいろんな手を使って帳尻合わせをすると思う」と答えたんです。増税とかね。そもそも、人口が減って社会保険料収入が減ってるから、すでに<国庫負担率の引き上げ>という手を打っているんです。「現役世代が上の世代を支える」という形(世代間扶養)は破綻してるといえば破綻してる。でも、将来にわたって給付するための仕組み(大量の税金を投入する)は作られてる、という感じですね。

居酒屋での議論の後日、半日かけて調べなおしました。ヒマだったんで。

年金給付の主たる財源は、現役世代の支払う年金保険料です。その現役世代の人口が減って、多勢の年金受給者を支えなきゃならないから、「年金制度は破綻してる」と表現されることがあります。しかし、先に書いたように、現役世代の負担だけで給付を賄うのは無理になってるので、とっくに税金(国庫負担金)が投入されてます。基礎年金給付の2分の1は税金です。※2009年に引き上げられました。

GPIFの積立金を取り崩しながら給付してるわけじゃないんです。年年金の主な財源はあくまでも、<現役世代が払う保険料+税金>です。

株価暴落で22兆円も吹き飛んでしまった公的年金積立金ですが(※16年1月に国会質問に答える形で政府は「年金運用の最大損失額は21兆5000億円」と発表した)、16年1月の資産の時点でさえ、残高はざっくり120兆円くらいでした。この120兆円くらいあるGPIF積立金の中から国民年金や厚生年金の給付にどれくらいを支出しているのかというと、年間約5兆円ある国民年金の給付に回してる(納付金)のは数千億円程度(2013年は1731億円)、約39兆円ある厚生年金の給付に対しては2兆円くらい(同1兆9384億円)です。

国民年金給付への国庫負担率は50%近いですが、厚生年金給付への国庫負担率はまだ21%くらい。
たしかに保険料収入は少くて、年金受給者への給付にまったく足りない。けど「過去の積立金はすぐに枯渇しないように小出しにしよう。その代わりに、大量の税金を投入しよう」という仕組みを作ってある。ですから、意外と年金は予定通り給付されると思うんです。

その代わりに増税することは間違いありません! どうにもこうにも避けようがない(労働人口が増えれば話は別ですが)。

厚生年金の支給年齢引き上げが決まった(厚生年金保険法が改正された)のは1985年、バブル好景気真っただ中でした。支給開始年齢の引き上げはすでに終わりの段階にあり、これ以上の引き上げをするには法改正が必要です。ですが、法改正をすれば引き上げることができるわけですから、今後、支給開始年齢が引き上げられる可能性は十分ありますけどね。

2017年6月30日金曜日

#統計データの読み方 レジャー白書とは?

す毎年恒例の『レジャー白書』の発表が近づいています。『レジャー白書』は1977年から続く、国民のレジャー活動の参加状況や市場規模を調査・分析するレポートで、現在は公益財団法人日本生産性本部から出版されています。

「2015年のパチンコ参加人口は1070万人で前年より80万人減少」といった調査結果は、遊技業界内でもよく引用されています。公営ギャンブルはもとより、スポーツ部門、観光行楽部門など様々なレジャーの参加・消費の実態が時系列でまとめられているので、マーケティング部門、経営企画部門の方は必読です。

店長職の方でも、パチンコの参加率や参加人口の推移は、業界誌の記事やコンサルタントの資料で見たことがあると思います。では、「参加率」の定義をご存知でしょうか? これは、「ある余暇活動を、1年間に1回以上行った人の割合」です。調査対象は15歳から79歳の男女です。参加人口は、参加率に15歳から79歳人口(総務省)を掛け合わせて推計します。

本白書によれば、パチンコ参加率は全体で10・6%、男性に限ると16・1%。10代男性では6・1%です。かなり低いと思いませんか? 
実はこれ、正確に表現すると「15歳から19歳の参加率」です(パチンコ店に立ち入りできない年齢も分母に含まれている)。
業界人が知りたい「18歳・19歳の参加率」を知るには、6・1%を、<15歳から19歳人口に占める18歳・19歳人口の割合>で割る必要があります。

パチンコ・パチスロの市場規模(遊技料金ベース)は23兆2290億円と推計されていますが、これはアンケート回答を基にした推計ではなく、業界関連企業の発表など各種の資料を基にした推計です。

さて、お気づきになった方もいるかもしれませんが、『レジャー白書』では、市場規模の動向を説明する章では「パチンコ・パチスロ」と表記し、参加動向を説明する章では「パチンコ」と表記しています。なぜかというと、各種レジャーの参加状況を尋ねるアンケート画面では「パチンコ」と書かれているのです。年月を経てパチスロの存在感が大きくなったにもかかわらず、設問(選択肢)を変えてしまうと、過去の調査と比較できなくなるため、ずっと据え置いてきたのだと思います。

もしあなたがパチスロユーザーで、「過去1年間に遊んだことのあるレジャーを選んでください」とたくさんの種目を提示されたとき、「パチンコ」を選ぶでしょうか。「パチンコもパチスロも似たようなものだ」と、パチンコをクリックする方もいるでしょう。しかし、「私はパチンコは遊んでない」とスルーする方もいるはずです。

遊技業界では10・6%、1070万人を、「パチンコ・パチスロの参加率、参加人口」という意味で使っていますが、アンケートで問うているのは「パチンコ」です。
もしも『レジャー白書』の設問が「パチンコ・パチスロ」に変更されたら、おそらく参加率、参加人口の数値は1割〜2割くらい増える(11%台になる)だろうと、当方は考えています。

〔田中 剛=アミューズメントジャパン編集部〕

2017年6月25日日曜日

#「遊技参加人口は増加」という調査結果はコンサルの陰謀なのか?

ある会社が発表した遊技業界動向の調査結果では、2016年の遊技参加人口は前年より増加していたそうです。

それに対して、「現場の関係者やパチンコ・パチスロの参加者からは、大幅な下落がなかったことに困惑の声が上がっている」そうです。それを根拠のひとつとしながら、「遊技業界ではコンサルが<暗躍>していて、彼らの都合がいいように作られた数字」、「強引なイメージ回復の目的のために作った数字」ではなかという疑問を呈する記事を何度か見かけました。
そういう調査結果が公表された裏事情をレポートするという趣旨の記事でしたが、その理由がまったく貧弱というか、軽い読み物と感じました。

しかし、遊技産業の、特にオペレーター企業の方があの記事を読んで「なるほど!」と思うようでしたら、それは危険だと思います。ちょっと冷静に、マーケティングリサーチ的に、分析的に考えていただきたいと思います。


ある記事の中では、現場の感覚と調査結果のズレ(遊技参加人口が減少したという結果でない)の理由を、上記調査の方が
「低投資の傾向が強くなったことで稼動と収益が下がり、参加人口が減っている印象を受けやすいのではないか」
と説明しています。当方はまったくその通りだと思います。

むしろ、記事の書き手や現場の遊技関係者なる方々が、「参加人口」の定義を理解しているのかという疑問を覚えました。



参加人口とは「1年間のUU」のこと!


おさらいしますと、『レジャー白書』も上記の調査も同様ですが、「直近1年間に1回以上参加した人の割合」を参加率として、年代ごと、性ごと、地域ごとに調べます。そしてそれぞれのセル(年代×性×居住エリア)参加率をそのセルの実際の人口と掛けて推計参加人口を算出。それらを足しあげることで日本全体の参加人口を推計しているのです。

ホールの現場が体感している客数はユニークな客数ではないはず。複数回来店者を重複してカウントしないユニークな客数は、よほどの努力をしなければわかりません(そういう努力をしているホールさんもあります)。
ほぼすべてのホールが、日々のある時間の着席人数を集計していますが、「1週間のユニークな客数」「1カ月のユニークな客数」を把握しているホールなどほぼないでしょう。
もし、店長や部長が「ユニークな客数ってどういう意味」と言っていたとしたら(ユニークという言葉の概念を知らなかったら)、そういうKGI設定をしていない、関心がないということでしょう。

ユニークな客数に関心がない、把握していないのに、なぜ、増えたという調査結果はオカシイ」と感じるのでしょうか? その根拠は何なのでしょうか? 
稼働が落ちているのだから、参加人口が減っているにきまっている」という思い込みではないでしょうか? 

思うに...、
ホールが「お客さんは減少している」と感じるのは、来店頻度が落ちているからです。
きっと、1カ月間UUとか1週間UUは減っているでしょう(来店頻度が減っているから)。でも、業界全体で “ 1年間UUはまだ減っていない ” のです。 

ちなみに、18歳以上人口は約1億人なので、参加率が0.1%変わると推計人口は10万人変わります。
つまり、「参加人口が17万人増加した」とは、「参加率が前年調査と比べてわずか0.17%ポイント増加した」という結果が出たということです。微差ですね。

参考までにいえば、上記の会社(グローバル・アミューズメント)の調査サンプルは『レジャー白書』よりずっと多いし、調査エリアの割り付けや性年代の割り付けなどもきちんとしています。そして、参加人口微増という調査結果は、業界を代表するシンクタンクであるエンタテインメントビジネス総合研究所の調査結果と同じです。

週刊アミューズメントジャパン(アミューズメントプレスジャパン)は今年1月に実施した調査では、16年の参加人口は15年と同水準(数値的には微減)だったので、「参加人口は減っていない」と解釈した記事を2月に発表しました。


参加人口の定義、参加人口の推計手法を考えると、「17万人増加」という数字が出ても、当方からするとなんら不思議なことではありません。誤差の範囲ということはじゅうぶんにあり得ます。

むしろ、上記3社がそれぞれ独自に異なる市場調査会社のモニターをつかって同様の調査(いずれも『レジャー白書』よりサンプル数は多い)をして、「遊技参加率」を調べた結果が1%くらいのズレしかない。このことのほうがスゴイと思います。

さて、『レジャー白書』は2016年の遊技参加人口についてどういう調査結果を出すでしょう? 楽しみです。

2017年6月11日日曜日

#大都市圏2つ以外のローカルIR誘致戦線

1カ月ほど前に、IR推進会議はIR施設(カジノを含む統合型リゾート)の「要件案」を示しています。これは、いままでのIR必要論をふりかえれば、「ごく当たり前」と思えるものです。


しかし、「コンパクトなローカル型」を模索していた自治体の中には、青写真の見直しを迫られているところもあるようです。


IR推進会議がIR施設への併設を求めるのは、

(1)国際会議場や展示場

(2)劇場や博物館などのレクリエーション施設

(3)国内旅行の窓口

(4)滞在型の観光拠点となるホテル

の4施設。


(3)はIR施設から周辺地域に「送客」する機能です。(4)にあるように作られるホテルは「観光拠点」であり、ここから周辺地域に観光してもらいたいという考えの現れでしょう。

2017年5月30日火曜日

#オンラインカジノが日本に広まったときパチンコ店は?

庶民のギャンブル的娯楽の主戦場は間違いなく、オンラインに移行するな。


その兆しはすでに顕在化していて、JRAの売上に占めるインターネット投票の上の割合の高さ。※昨年JRAを取材したけどいま手元でその数値はわからない。


また、競輪が2014年度から導入した無観客レースは、運営コストの削減だけでなく、「時間の制約」から脱したことが成功の要因だと思う[観客を入場させないから遅い時刻のレースを組める)。大前提は、オンラインできるのかも投票できるインフラがあったこと。


こういうのは市場統計として表に出てきているけど、表に出ないところで大きくなっていると思われるのが、オンラインカジノ。日本からの参加は明確に違法だけど、取り締まりは非常に難しいと思う。


日本だけの問題でなく、世界的にオンラインカジノは成長していると思う。フィリピンPAGCORは昨年、オンラインカジノ運営事業者にライセンス発給を始めたところ、いまオフィス需要がものすごく増えているそうだ。ライセンスを得たオンラインカジノ事業者(Philippine Offshore Gaming Operators)はオフィスを置き、サーバーを置かなければならないから。


ある記事では、フィリピンはではオンラインカジノ事業者によるカジノ売上は年間22億円を見込んでいるといいます。


In the Philippines, PAGCOR forecast an additional P10 billion in annual revenues from Philippine Offshore Gaming Operators (POGO) licenses.


フィリピンがどうこういうわけではないけど、オンラインカジノはどこかの国でライセンスを得てしまえば、世界中のユーザーを相手にカジノゲームを提供できる。中には、日本からの参加は法律違反なのに、明らかに日本人を対象にした(日本語の充実や営業時間の設定)サービスを提供する事業者もある。


先にも書いたように、オンラインカジノの参加を取り締まるのは非常に難しい。それゆえ、「それならば、国の監視・管理のもとで認めた方がよいのでは」という議論がいつか出てくるでしょう。


メリットは、「過度ののめり込み対策ができる」「反社会的勢力の資金源を断つことにつながる」「課税できる」など言いようはある。


個人的には、日本ではオンラインカジノはあまりに危険な気がします。スマホゲームにこれだけ熱中する国民ですから、はまり込んで社会問題化するのは必至です。


それゆえに、身分証明書と紐付いた会員制にして、全ユーザーの履歴を管理するような仕組みが必要だと思います。


シャットアウトできないなら、管理する方がいい。


ギャンブル的娯楽の主戦場がオンラインに移行したとき、ランドベースであるパチンコ店はどうなっているでしょうか? というより、どうなっていたいという絵(ビジョン)を描いているのでしょうか?

2017年5月27日土曜日

#英ゲーミング産業 オンラインカジノ総収益が前年比7%増加

英国ギャンブリングコミッション(UKGC)によるゲーミング業界統計は、年に2回(5月と11月に)発行され、UKゲーミングコミッションが監督する対象の各セクターの最新情報を提供している。ここには英国の顧客に提供されるオンラインギャンブルサービスを含んでいる。最新の統計である、2015年10月から2016年9月の期間の市場統計が5月25日に発表された。

イギリスのゲーミング産業の総収益(GGY)は138億ポンド(約177億ドル)で前年より2.9%増加。
拡大を牽引しているリモートセクター(オンラインの betteing, bingo, and casino games)の総収益は前年より7.1%増加し45億ポンド( 58億ドル)。産業総収益の32%を占めた。リモートセクターのうち、カジノゲームによる総収益は24億ポンド(31億ドル)で、その過半数の15.8億ポンドをスロットゲームが占めた。
成長が見られなかったセクターはビンゴと全国宝くじ。


なお、英ゲーミング産業の主要指標は下記の通り。
  • 総従業員数……10万6678人(2016年9月時点)
  • ランドカジノ……147施設(〃)
  • ライセンスを得たアーケード……1729店(〃)
  • ベッティング・ショップ……8788店(2017年3月時点)
  • ビンゴ場……583店(〃)
  • ランドカジノのマシン総数……17万6410台(2016年9月時点)

ビンゴ場が1年間に5.7%減少している反面、ベッティング・ショップ数は1.4%増加している。

#ダイナム 低貸業態化進め減収減益 2017年3月期

ダイナムなどのブランドでパチンコホールを展開するダイナムジャパンホールディングスは525日、20173月期の業績を発表した。
年間の貸玉収入は、前期比3.2%減の81777700万円。
営業収入は前期比 0.6%増の 156869 00万円。
税引前利益は前期比14.8%減の1482500万円。

なお、2017331日現在の店舗数は446店舗。(20163月末は442店舗) 
期中には低貸玉店舗 5 店舗を新規出店し、低貸玉店舗を 1 店舗閉鎖。 また、高貸玉店舗5店舗を低貸玉店舗へ、低貸玉店舗1店舗を高貸玉店舗へ業態変更を実施。低貸業態へのシフトを進めている。

貸玉収入を「売上」とするパチンコ業界の慣習にもとづくと、20173月期は減収減益だった。

営業収入は貸玉収入から景品出庫を引いたもので、カジノオペレータの「売上」に相当する。

[参考]http://www.dyjh.co.jp/ir/archives/quick/JW06889_17-010.pdf

2017年5月26日金曜日

社員の借金問題を放っておくと会社の損失につながるかも。

広島中央署の会計課内の金庫に保管していた詐欺事件の証拠品である現金8,572万円が盗まれたという事件について、月刊AJで連載コラム執筆中の、元刑事で人事コンサルタントの森透匡(もり・ゆきまさ)さんは、やはり「内部犯行だと思う」とおっしゃっています。

そして、この捕まる可能性が非常に高く一生を棒に振るような行為に及んだ強い動機は、「多額の借金」だろうと推測します。

警察組織の中でさえ、このような犯行に及ぶものが一定数いるわけです。当然、民間企業にもいます。

内部不正、横領はどんどん膨れ上がります。企業が気づいてないところで、損失が生まれ、どんどん膨らんでいるということです。

森さんはこう言います。
「民間組織の場合、不正(横領が多い)を早く見つけることは売上を上げることと同じ効果があります

不正社員を見抜くノウハウは、このような実利に繋がるということです。

もうひとつ大事なのは、社員を不正に走らせないことでしょう。ひとつは厳重な仕組みによって防ぐ。もうひとつは、借金問題を大きくしないことではないでしょうか?

借金問題は社員のプライベートなことだと放っておくと、不正に繋がりかねないわけです。

社員が借金苦に陥らないために、もしくは借金問題を早めに専門家などに相談できるように、社員教育の一環として「マネーリテラシー教育」の機会を提供することも必要なことだと思います。