2017年1月2日月曜日

#40代後半から50代前半の懐は超キビシイ

第一子出生時の男性(男親)の年齢の平均は1995年には30歳でしたが、徐々に上がり、2010年時点では32歳です。1995年に生まれた子どもはこの春、四年生大学の4年生でしょうか。お父さんの平均年齢は52歳。社内でそれなりのポジションになっている年齢とはいえ、子どもが大学に入った年からは、家計はかなりキツかったはず。

子どもを大学に行かせる4年間の費用というのは、私立文系で675.9万円、私立理系で818.4万円もかかります。
特に初年度は、約100万円の「入学費用」がかかるため、「在学費用」と合わせて私立文系で249万円、私立理系で284万円もかかります。

これは「教育」にかかる費用であり、一人暮らしの場合の住居費、光熱費、食費などは含んでいません。一人暮らしの大学生に対する仕送りの金額の平均は およそ9万円/月だそうですから、親元を離れて大学に通う場合には上記のほかに4年間で平均432万円がかかります。初年度にはもちろん、引っ越し費用も掛かります。

40代後半から50代前半にかけて、こんなに多額の出費があるのです。

この教育費ねん出のために親が節約している支出のトップ(複数回答)は、「旅行・レジャー費」(67.8%)、次いで「外食費」(63.8%)、「衣類の購入費」(43.4%)の順。

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4円パチンコなんてできるワケがない!


現在の40代後半~50代前半というのは、団塊世代に次いで人口が多い世代です。その世代がちょうど、子どもの大学進学の時期にあたり、レジャーにお金を使えなくなっていたのです。もちろん、子どもの進学費に備えて、その前から節約を始めてきたことでしょう。

上記のような事情は、ホールの若い店長(やリッチな経営層)にはピンとこないかもしれません。しかし、まさにこういうジャスト・タイミングで、アミューズメント業界は1/399のMAX機メインの営業形態を突き進めてきたのですから、この世代のプレイヤーの多くが4円パチンコから離反するのも無理のないことでした。

同時期に低貸営業も広まりましたが、プレイヤーの一定数は「仕方なく」低貸しを打っており、そういうプレイヤーは満足度が低く、離反することになります。

参加人口減少は、「若年層がやらなくなった」という要因よりも、人口ボリュームが多い、現在の40代後半~50代前半の離反だと、自分は思います。

これは、業界が中長期的な視野に立っていれば、ある程度は防げたことではないか。少なくとも、予測はできたのではないか。そんな気がします。