2019年8月31日土曜日

日本のギャンブル依存症は多くない

ギャンブリング障害(Gambling Disorder ≒ ギャンブル依存症)が疑われる人の割合(percent rate)は、日本では成人の0.8%、推計70万人です。
これは2017年10月に厚生労働省が発表した数値です。

調査実施は久里浜医療センターで、定義は、「過去12カ月にギャンブリング障害と疑われる状態にあった、もしくは現在もその状態にある人の割合」です。

診断基準はSOGS(ソグス、The South Oaks Gambling Screen)テストを使用。SOGSはアメリカのサウスオークス財団が開発したギャンブル依存症のスクリーニングテストで、国際的に用いられています。12の質問項目の点数により診断します。ただし、アメリカをはじめ、マカオやシンガポールなど、アメリカ精神医学界の診断マニュアル「DSM」も国際的に使用されています。


以下、近隣国の有病者率です。

▼マカオでは成人の1%~3%
2003年調査 1.8%
2007年調査 2.6%
2010年調査 2.8%
2013年調査 0.9%
診断基準:アメリカ精神医学界の診断マニュアル「DSM-4」。現在のものの一つ前のバージョン。

2016年調査 「深刻なギャンブル障害」(Severe Gambling Disorder)の疑いのある人の割合は0.5%。これより軽い「中程度のギャンブル障害」が0.8%、さらに軽い「軽度のギャンブル障害」が1.3%。
診断基準: アメリカ精神医学界の診断マニュアル「DSM-5」。2013年に改訂された最新バージョン。

▼シンガポールでは成人の0.9%
2008年調査 2.9%
2011年調査 2.6%
2014年調査 0.7%
2017年調査 0.9% 
出所:(Survey in participation in Gambling Activities among Singapore Residents