我々が普段目にする地図は、そもそも球体である地球を1枚の平面に広げているので、面積を正確に比較するには向いていないんですよね。
みかんの皮をむいて、なるべく平らになるよう並べると、こんな具合です。
皮がつながってる中心部分(胴回りが一番長い)が赤道だとしましょう。マジックで描いた線は、展開すると、とぎれとぎれになりますよね。皮と皮の間にはスキマができてます。
でも、我々が普段目にする地図はこんなスキマはありません。つまり、極に近い部分ほど、拡大されているわけです。海が広く描かれていたり島が大きく描かれていたり。
平面の地図では、アメリカ、カナダが実際よりも大きく見え、赤道に近いアフリカ大陸が相対的に小さく見えています。地球儀で見ると、アフリカ大陸ってもっ と大きいですよ。
地図は、離れた地点、とくに緯度が異なる場所の面積を比較するのに不向きなのは、こういう理由です。地球儀の方がだんぜん、わかりやすい。でも、よほど大きな地球儀でもないかぎり、目視では違いが分かりにくい。
異なる場所にある国どうしの大きさを比較できる「The True Size Of …」というサイトは、平面の地図では、赤道から遠いほど、実際より大きく描かれていることを計算に入れて、各国をマウスでつまんで移動する際に、拡大縮小をしてくれるのです。どういうことかというと、赤道から離れた場所にある国をつまんで赤道近くに移動すると、小さく表示されます。逆に、赤道近くにある国をつまんで、上(北)のほうに移動していくと、大きく表示されていきます。
このサイトのすごいとことろは、国の形そのものも変形する点です。日本は南北に長いため、そもそも正確な形で描かれていません。赤道に近い九州よりも、北海道が実際以上に大きく見えているんです。
もし日本が南半球にあったら、九州と北海道の見え方はこんなふうに変わります(↓)。右側が南半球にあったらバージョンの世界地図における日本の形です。北海道が少し小さくなり、九州が大きくなっているのが分かりますか?
日本がヨーロッパに位置したら?
ちょっと手間はかかるけど、地球儀的な比較は、Googl Earthでもできます。Google EarthはGoogle Mapと違って、<地球儀>です。画面の中で地球を回転させると、国の形が変わりますね。ある国を画面の真ん中にある状態(真上から見下ろしているもしく は真正面から見ている)ときに最も大きく見えます。その状態で見ればかなり正確に比較できます。インドネシア(カリマンタン島、スマトラ島、ジャワ島)も赤道上にあるので、地図で見るよりも地球儀で見ると大きいですよ(↓)。
先述のように、日本が縦長であることは、他の国と比較するときに不便です。そもそも面積の大きい北海道が、より大きく見えているからです。そこで、日本列島を傾けて(北海道が大きく見える影響も小さくなる)、ヨーロッパに移動してみました(↓)。
ベルリン~マドリード間の距離と、網走~鹿児島間の距離って、だいたい同じです(ベルリン~マドリード間のほうが30キロくらい長い)。
日本は「小さな国」というイメージが刷り込まれてるかもしれませんが、イタリアよりも、ドイツよりも日本の面積の方が広いんです。スペインよりは小さいですが。
面積の順位は
- フランス 643,800 km²
- スペイン 506,000 km²
- 日本 378,000 km²
- ドイツ 357,200 km²
- ポーランド 312,700 km²
- イタリア 301,300 km²
- イギリス 243,600 km²
といった感じです。
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