2016年10月1日土曜日

#日本って「小さな国」じゃないんです。

国の本当の大きさが比較できる地図サイトがちょっと話題になってますね。
我々が普段目にする地図は、そもそも球体である地球を1枚の平面に広げているので、面積を正確に比較するには向いていないんですよね。
みかんの皮をむいて、なるべく平らになるよう並べると、こんな具合です。
 

皮がつながってる中心部分(胴回りが一番長い)が赤道だとしましょう。マジックで描いた線は、展開すると、とぎれとぎれになりますよね。皮と皮の間にはスキマができてます。

でも、我々が普段目にする地図はこんなスキマはありません。つまり、極に近い部分ほど、拡大されているわけです。海が広く描かれていたり島が大きく描かれていたり。 
平面の地図では、アメリカ、カナダが実際よりも大きく見え、赤道に近いアフリカ大陸が相対的に小さく見えています。地球儀で見ると、アフリカ大陸ってもっ と大きいですよ。

地図は、離れた地点、とくに緯度が異なる場所の面積を比較するのに不向きなのは、こういう理由です。地球儀の方がだんぜん、わかりやすい。でも、よほど大きな地球儀でもないかぎり、目視では違いが分かりにくい。

異なる場所にある国どうしの大きさを比較できる「The True Size Of …」というサイトは、平面の地図では、赤道から遠いほど、実際より大きく描かれていることを計算に入れて、各国をマウスでつまんで移動する際に、拡大縮小をしてくれるのです。どういうことかというと、赤道から離れた場所にある国をつまんで赤道近くに移動すると、小さく表示されます。逆に、赤道近くにある国をつまんで、上(北)のほうに移動していくと、大きく表示されていきます。
このサイトのすごいとことろは、国の形そのものも変形する点です。日本は南北に長いため、そもそも正確な形で描かれていません。赤道に近い九州よりも、北海道が実際以上に大きく見えているんです。
もし日本が南半球にあったら、九州と北海道の見え方はこんなふうに変わります(↓)。右側が南半球にあったらバージョンの世界地図における日本の形です。北海道が少し小さくなり、九州が大きくなっているのが分かりますか?


日本がヨーロッパに位置したら?


ちょっと手間はかかるけど、地球儀的な比較は、Googl Earthでもできます。Google EarthはGoogle Mapと違って、<地球儀>です。画面の中で地球を回転させると、国の形が変わりますね。ある国を画面の真ん中にある状態(真上から見下ろしているもしく は真正面から見ている)ときに最も大きく見えます。その状態で見ればかなり正確に比較できます。インドネシア(カリマンタン島、スマトラ島、ジャワ島)も赤道上にあるので、地図で見るよりも地球儀で見ると大きいですよ(↓)。

先述のように、日本が縦長であることは、他の国と比較するときに不便です。そもそも面積の大きい北海道が、より大きく見えているからです。そこで、日本列島を傾けて(北海道が大きく見える影響も小さくなる)、ヨーロッパに移動してみました(↓)。
ベルリン~マドリード間の距離と、網走~鹿児島間の距離って、だいたい同じです(ベルリン~マドリード間のほうが30キロくらい長い)。

日本は「小さな国」というイメージが刷り込まれてるかもしれませんが、イタリアよりも、ドイツよりも日本の面積の方が広いんです。スペインよりは小さいですが。


面積の順位は
  • フランス 643,800 km²
  • スペイン 506,000 km²
  • 日本 378,000 km²
  • ドイツ 357,200 km²
  • ポーランド 312,700 km²
  • イタリア 301,300 km²
  • イギリス 243,600 km² 

といった感じです。




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