マズローは人間の欲求には5つの階層があると唱えました。いわゆる「欲求5段階説」です。
低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するというもの。
その欲求とは低い階層から順に次の通り。
1.生理的欲求
2.安全の欲求
3.社会的欲求(所属と愛の欲求)
4.尊厳の欲求(他者からの承認)
5.自己実現欲求
なるほど、と思います。
※マズローは何も、低次の欲求が完全に満たされてから次の階層の欲求を欲するようになると言ったわけではないし、提示した階層(順番)は人間誰しもが同じだと言ったわけでもない。
ちなみにマズローは晩年、6番目(最も高次)の欲求として「コミュニティ(共同体)発展欲求」を追加しています。
しかし...、「遊び」 は基本的な欲求じゃないのだろうか?
そんなことを常々思ってました。
もう少し丁寧に説明すると、マズローの5つの欲求では、社会学者カイヨワによる「遊び」の分類の半分しか説明できないように思うのです。※カイヨワは遊びを、<競争><模倣><偶然><眩暈>の4つに分類しました。
ところが、ひょんなことから「もしかしたら、これか?」と思う説を知りました。
人が誰しも持つニーズは6つある(6 Human Needs)というもので、以下の通り。ボクは最初、マズローの欲求5段階説によく似ていると思いましたが、「変化・多様性」を人の持つ基本的なニーズと捉えている点を決定的な違いだと思いました。
1.確実感・安定感
2.変化・多様性(驚きや状態の不確実性を求める)
3.自己重要感
4.愛・つながり
5.成長・発展
6.貢献
この、「変化・多様性」のニーズを満たす行為が、「遊び」なんじゃないかと思うのです。
競争の遊びは、「自己重要感」や「成長・発展」。
模倣の遊び(ごっこ、演劇など)は、「愛・つながり」かな?
偶然の遊び(ギャンブルなど)は、「変化・多様性」にあてはまるんじゃないだろうか?
眩暈の遊び(ブランコやジェットコースターなど)も、「変化・多様性」にあてはまるんじゃないだろうか?
と、思った次第です。
余談ではありますが、「自己重要感」を「愛・つながり」(≒マズローの社会的欲求)より先(低次)に挙げている点も、個人的には納得感高いです。「人は他者から承認されないと生きていけない生き物」という言葉をどこかで読んだ記憶があり、印象深く残っています。
というわけで、この「6HN」は、自分にとってとても納得感が高いです。