2016年1月5日火曜日

#ひらめきはロジックから生まれる

本書『ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる』(著=木村健太郎、磯部光毅)では、「街の思考」「森の思考」という独自の言葉によって、2種類の課題解決アプローチ(頭の働き)を説明しています。

【街の思考】意識上で解決しようという頭の働き。論理的で、左脳的で、理屈っぽい。つまり、「考える」頭の働き。

【森の思考】無意識上で解決しようという頭の働き。直感的で、右脳的で、思いつきやひらめき。つまり、「感じる」頭の働き。

一般的に「思いつき」「ひらめき」は、突然、頭に浮かぶように思われています。しかし、そうではない、というのが著者の考えです。

“ひらめきは天から降ってきたような気がするが、実際は、あなたの頭の中で、これまでの知識・情報のつながりをたどって生まれたもの。”

そして、上記の【街の思考】と【森の思考】を分業委せずに、一人でその両方を行き来する思考にって、ブレイクスルーが生まれると言います。

“街で課題を可能な限り論理的に整理して、把握できる現状をしっかり分析した後に、森に出かけて行って、無意識の中で論理を超えた発想を繰り返して、解決の突破口となるアイデアを見つける。

その後それをもう一度街に持ち帰って、それが本当に課題を解決できるか検証し、論理的に説明できるようにする。

その街と森の行ったり来たりを繰り返すことがブレイクスルーを生むのです。”

森の中...。

フィリップ・K・ディックのSF小説『ザップガン』の主人公のような、相当な特殊能力が要求されているように思いました。

しかし、著者はこの思考プロセスを、<未来図><突破口><具体策>というフェーズに分け、8つの思考ロジックとその使い方の例を紹介しています。

街の思考
1.演繹法
2.帰納法

森の思考
3.連想
4.組み合わせ
5.類比(アナロジー)
6.仮説(アブダクション)
7.仮想
8.逆転

本書は、思いつきや直感と思われていたクリエイターの思考プロセスを、「実はこんなロジック、こんな思考メソッドを使っているんです」という解説を試みたもの。メソッドである以上、再現できる可能性があるわけです(相当頑張れば)。





読み終えるのにかかった時間は4時間16分。かなり手こずりました。
理解するのに苦労したり、読みながら考えごとをしたりしていたものですから。
しかし、