【街の思考】意識上で解決しようという頭の働き。論理的で、左脳的で、理屈っぽい。つまり、「考える」頭の働き。
【森の思考】無意識上で解決しようという頭の働き。直感的で、右脳的で、思いつきやひらめき。つまり、「感じる」頭の働き。
一般的に「思いつき」「ひらめき」は、突然、頭に浮かぶように思われています。しかし、そうではない、というのが著者の考えです。
“ひらめきは天から降ってきたような気がするが、実際は、あなたの頭の中で、これまでの知識・情報のつながりをたどって生まれたもの。”
そして、上記の【街の思考】と【森の思考】を分業委せずに、一人でその両方を行き来する思考にって、ブレイクスルーが生まれると言います。
“街で課題を可能な限り論理的に整理して、把握できる現状をしっかり分析した後に、森に出かけて行って、無意識の中で論理を超えた発想を繰り返して、解決の突破口となるアイデアを見つける。
その後それをもう一度街に持ち帰って、それが本当に課題を解決できるか検証し、論理的に説明できるようにする。
その街と森の行ったり来たりを繰り返すことがブレイクスルーを生むのです。”
森の中...。
フィリップ・K・ディックのSF小説『ザップガン』の主人公のような、相当な特殊能力が要求されているように思いました。
しかし、著者はこの思考プロセスを、<未来図><突破口><具体策>というフェーズに分け、8つの思考ロジックとその使い方の例を紹介しています。
街の思考
1.演繹法
2.帰納法
森の思考
3.連想
4.組み合わせ
5.類比(アナロジー)
6.仮説(アブダクション)
7.仮想
8.逆転
本書は、思いつきや直感と思われていたクリエイターの思考プロセスを、「実はこんなロジック、こんな思考メソッドを使っているんです」という解説を試みたもの。メソッドである以上、再現できる可能性があるわけです(相当頑張れば)。
読み終えるのにかかった時間は4時間16分。かなり手こずりました。
理解するのに苦労したり、読みながら考えごとをしたりしていたものですから。
しかし、
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