2017年4月29日土曜日

#日本にIR(統合型リゾート)ができてほしいですか?

カジノ業界の方から、「田中さんはIR(統合型リゾート)ができてほしいと思ってるんですか?」と詰め寄られたが、答えはイエス。
しかしそれは、カジノが好きとか遊びに行きたいということではなく、「日本にない方が不自然だと思うから」なんですよ。
何が何でも日本にカジノを実現するんだ!という熱い気持ちはないんです。
日本にIRがないのは非常に残念、もったいない、って思いますけどね。新しい業種・職種が誕生するって自然なことだし、それが進化であったり、時代や環境への適応だと思うのです。

実際にIRができたら? 間違いなく1度は遊ぶ目的で行きますよ。2度目以降は、「ついでに立ち寄る」という形になるでしょうね。
「街づくり・店づくり総合展(JAPAN SHOPなど)」や「JAEPO」などの大きな展示会の会場が移ってるでしょうから、取材のために行く機会があるでしょう。
夕飯食べて、終電の新幹線?までのちょっとの時間、遊ぶんでしょうね。いや、なんだかんだと翌日の用事を作って、一泊するでしょう(笑。

少し前に、ジャパン・ゲーミング・コングレス2017(JGC)の運営の方からメールがあり、下準備のために意見を聞きたいとのことで、「日本のアミューズメント業界のフロントラインにいて、海外カジノの取材経験もあるあなたはどう思う?」といくつかの質問をもらった。
登壇者を選ぶためのテストみたいなものかなと思いながら、チャット感覚で個人的な見解をつたない英語で答えた。それが知らぬ間にJGCのサイトに掲載されていた(↓)。
http://www.japangamingcongress.com/ja/media/60-seconds-tsuyoshi-tanaka-chief-editor-amusement-japan

意味がよくわからないところがあったり、言葉の重複があったりするので、たぶん、自分がメールで答えたそのままを張り付けたんだろうと思うな、これ。


5月に六本木のグランドハイアットで開催されるJGCですが、よくわからぬまま登壇を引き受けていた感があったのですが、開催日が迫ってきて分ってきたことがあります。
自分が出るのはシンポジウムの中の1コマのセッションですが、こういうのは主催者が人選をしているのだと思っていました。あるテーマがあって、そのテーマに関して見解を述べられそうな人を、少しずつ異なる立場・領域の人の中から探し出し、出演交渉みたいなことをしているのだろうと。
ところが、「こういうイベントがあるなら、自分はこのテーマのセッションに出たい、意見を言いたい」という自薦も受け付けているそうなのです。

ですから当初、コーディネーター役の方と話がかみ合わなかったんです。
「ボクに何か聞きたいことがあるならどうぞ」という姿勢がお気に召さないようで、「あなたは日本版IRはどうあるべきだと思うのか?」「聴衆に何を訴えたいのか?」と言うのです。

(あれ、プレゼンテーションの場なの? オレはオレなりに見解や予想は持っているから質問があれば答えるけど、提言したいことなどないんだが...)

まあ、提言というか、理想像みたいなものを挙げるとすると、ひとつのIR施設の中だけで完結しないで、来場者の消費行動が面として広がるような仕掛けを盛り込んだものになってほしいですね。
大規模な展示会に1泊2日で来たとして、昼間は展示会やらシンポジウム、セミナーに出て、夜はカジノでちょっと遊ぶ。その翌日に空港に直行するんじゃなくて、IR施設から出てその周辺を回遊したくなるような動機づくり、その気持ちを削がないような交通インフラとか、そういうものも含めた計画にしてほしいものです。それはIR運営業者に任せきりにすることではなく、誘致する地方自治体が主導して考えることだと思います。

2017年4月13日木曜日

#ベトナムでは法律によってベトナム人はギャンブル禁止です

ある専門誌に、“ベトナムにおいて3月15日からベトナム人もカジノに入れるようになった”という記事が載っていました。

でもこれは、現実とは違います。

3月16日の時点でも、ベトナム人のカジノ入場は解禁されていません。ボクはベトナムのカジノホテルにいましたから。そこは541室のホテルと国内最大級のボールルーム(宴会場、会議室)を備えた統合型リゾート(IR)と呼ばれる施設。カジノの入口では厳格なパスポートチェックもしくは会員カードチェックをしています。「ベトナム人も一定要件を満たせば入場可能です」といったことをアナウンスする掲示などもありません。関係者に聞いても「ベトナム人は入れません」と言います。

3月26日頃だったと記憶していますが、ブルームバーグが、「これから試験的に解禁されるかもしれない」と報じました。つまり、その時点でもベトナム人のカジノ立ち入り・プレイは解禁されていないのです。そして現時点でも。

事実と異なる情報が拡散されていくのはよろしくないですね。

もちろん、法の目が届かないところで、ベトナム人の立入を黙認している施設があっても不思議ではありませんが、それは政府が認めたものではなく非合法です。

ベトナムのフォーは食べ飽きません。連日食べてもOKですね。

文=田中剛 (アミューズメントジャパン 元編集長)

2017年4月1日土曜日

#警察庁発表 2016年12月末 店舗数と設置台数

店舗数は43都道府県で前年末より減少

警察庁がまとめた都府県方面別のホール店舗数と遊技機台数(2016年12月末時点)によると、前年比で店舗数が増加したのは沖縄と愛媛だけだった。一方、遊技機総台数は13府県で増加。1店舗当たりの平均設置台数の増加が続いている。
2016年12月末時点の全国の店舗数は1万986軒で、前年より324軒(2.9%)減少した。減少傾向に歯止めがかからないばかりか、減少幅は年々拡大している。直近5年間の前年比減少率は、1.4%、2.1%、2.2%、2.7%、2.9%。
店舗数を都道府県別にみると、前年比で増えたのは沖縄(3軒増)と愛媛(1軒増)の2県だけだった。沖縄では、北海道を中心にホールを出店する正栄プロジェクトが『ノースイーグル豊見城店』、『サウスイーグル豊見城店』を出店したほか、沖縄に本社を置く『ピータイム』が1店舗出店。愛媛とともに廃業店舗がなかったことで、新規出店分が純増した。店舗数を維持したのは岩手と福井だった。

〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン4/3号に掲載〕