しかしそれは、カジノが好きとか遊びに行きたいということではなく、「日本にない方が不自然だと思うから」なんですよ。
何が何でも日本にカジノを実現するんだ!という熱い気持ちはないんです。
日本にIRがないのは非常に残念、もったいない、って思いますけどね。新しい業種・職種が誕生するって自然なことだし、それが進化であったり、時代や環境への適応だと思うのです。
実際にIRができたら? 間違いなく1度は遊ぶ目的で行きますよ。2度目以降は、「ついでに立ち寄る」という形になるでしょうね。
「街づくり・店づくり総合展(JAPAN SHOPなど)」や「JAEPO」などの大きな展示会の会場が移ってるでしょうから、取材のために行く機会があるでしょう。
夕飯食べて、終電の新幹線?までのちょっとの時間、遊ぶんでしょうね。いや、なんだかんだと翌日の用事を作って、一泊するでしょう(笑。
少し前に、ジャパン・ゲーミング・コングレス2017(JGC)の運営の方からメールがあり、下準備のために意見を聞きたいとのことで、「日本のアミューズメント業界のフロントラインにいて、海外カジノの取材経験もあるあなたはどう思う?」といくつかの質問をもらった。
登壇者を選ぶためのテストみたいなものかなと思いながら、チャット感覚で個人的な見解をつたない英語で答えた。それが知らぬ間にJGCのサイトに掲載されていた(↓)。
http://www.japangamingcongress.com/ja/media/60-seconds-tsuyoshi-tanaka-chief-editor-amusement-japan
意味がよくわからないところがあったり、言葉の重複があったりするので、たぶん、自分がメールで答えたそのままを張り付けたんだろうと思うな、これ。
5月に六本木のグランドハイアットで開催されるJGCですが、よくわからぬまま登壇を引き受けていた感があったのですが、開催日が迫ってきて分ってきたことがあります。
自分が出るのはシンポジウムの中の1コマのセッションですが、こういうのは主催者が人選をしているのだと思っていました。あるテーマがあって、そのテーマに関して見解を述べられそうな人を、少しずつ異なる立場・領域の人の中から探し出し、出演交渉みたいなことをしているのだろうと。
ところが、「こういうイベントがあるなら、自分はこのテーマのセッションに出たい、意見を言いたい」という自薦も受け付けているそうなのです。
ですから当初、コーディネーター役の方と話がかみ合わなかったんです。
「ボクに何か聞きたいことがあるならどうぞ」という姿勢がお気に召さないようで、「あなたは日本版IRはどうあるべきだと思うのか?」「聴衆に何を訴えたいのか?」と言うのです。
(あれ、プレゼンテーションの場なの? オレはオレなりに見解や予想は持っているから質問があれば答えるけど、提言したいことなどないんだが...)
まあ、提言というか、理想像みたいなものを挙げるとすると、ひとつのIR施設の中だけで完結しないで、来場者の消費行動が面として広がるような仕掛けを盛り込んだものになってほしいですね。
大規模な展示会に1泊2日で来たとして、昼間は展示会やらシンポジウム、セミナーに出て、夜はカジノでちょっと遊ぶ。その翌日に空港に直行するんじゃなくて、IR施設から出てその周辺を回遊したくなるような動機づくり、その気持ちを削がないような交通インフラとか、そういうものも含めた計画にしてほしいものです。それはIR運営業者に任せきりにすることではなく、誘致する地方自治体が主導して考えることだと思います。