2020年4月21日火曜日

COVID-19収束後のインバウンドビジネス

新型コロナウイルス感染症拡大で経済活動が停止寸前になっていますが、初期に大打撃を受けたのが観光産業。旅行者がウイルスを運ぶことから、人の移動を制限する必要があったし、ウイルスを持ち込まれる恐怖もあった。
そして外国人観光客がいなくなり収益を失った街、お店を見て、多くの人がこう言った。
「インバウンドに依存するのは危険だ。これからはインバウンドにあてにしたビジネスをするわけにはいかない」

だけど、脱インバウンド・ビジネスは本当に正しい方向性なのだろうか? 他にビジネスチャンスを見出したなら、それでいいだろうけど...。

ボクはあらためて、「人が移動するということは、とてつもなく大きな経済活動を伴うものなんだな」と思った。

移動するな、旅をするなと言われて、いつまでじっとしていられるだろうか? 
この新型コロナウイルス禍が去った後も、人々は家、地元にこもり、ソーシャルディスタンスを気にして飛行機を避けるだろうか? ひきつづき家で大画面テレビかVRゴーグルでゲーム、スポーツ観戦、バーチャル旅行を楽しむ人も大勢いるだろう。

けど、きっと溜まったストレスを発散するように遊びに出かける人も大勢いると思う。とりわけ、中間以上の所得層は、安心・清潔にこれまで以上にお金を払って旅行に出かけるだろう。そして、「実際にその場に行く」ことはお金持ちの贅沢な娯楽、特権になるんじゃないか。

当然、旅先・宿泊先・交通手段の選択基準に占める安心・清潔のウェイトは大きくなる。少々高くても、テーブルとテーブルの間隔が広いレストランが選ばれ、少々高くても座席と座席の間隔が広い飛行機や特急電車が選ばれる。高価格帯の商品を扱う小売店は、店内を混雑させないよう予約制になるかもしれない。従業員が陰性証明書を持っていることや店舗の消毒状況をインスペクションして格付けする(ミシュランのような)機関やビジネスが登場するかもしれない。

要するに、インバウンドビジネスは、「富裕層向け」に特化したものになっていくのではないか。訪日観光客は激減するけど、1人あたりの消費額は激増する。ほんの数年後、そんな構造になっているんじゃなかろうか。

余談だけど、タコ部屋みたいな劣悪な環境で寝泊まりさせられている外国人技能実習生、もう日本に来なくなるんじゃないかな? 

2020年4月17日金曜日

営業しているパチンコ店を求めて遠征する遊技客

「首都圏外へのパチンコ遠征、続出 我慢できない大人たち」的な記事を某新聞社が書いていた。首都圏のパチンコホールが休業したことで、首都圏のプレイヤーが、休業していない県のパチンコホールに遠征しているというのだ。
別の記事では大阪府の吉村知事が府民に対して、和歌山、奈良のパチンコホールに行くことを「控えてほしい」と呼びかけたとある。緊急事態宣言が出された大阪府ではほとんどのパチンコホールが休業しているため、府外のパチンコホールに遠征するプレイヤーがいることを、和歌山、奈良から指摘されたそうだ。

世間のバッシングは、パチンコ事業者とパチンコ客をひとくくりにしている感があるけれど、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため休業しているパチンコホールが非難されるのは気の毒だと思う。
店内が「3密」というのも誤解で、換気は悪くないし、人と人が向かい合って喋る状況も少ない。ただし、開店前の行列が世間に与えるイメージは相当悪いことは、事業者も考慮すべきだ。


パチンコホールの中にいるお客さんを無作為に抽出して遊技頻度を調べると、44%の方は「2日1回程度~ほぼ毎日」の頻度で遊んでいる。これをもって短絡的に「病気だ」という方がいるかもしれないが、医学的に病気・障害かどうかは別の話。
来店客の半数近くにとってパチンコ・パチスロをすることが「日常」になっているので、簡単にはやめず(やめようと思わない)に、「それなら少し足を伸ばそうか」と遠出するのはまったく不思議ではありません。

店内にいるプレイヤーの44%は「2日に1回程度」より高い頻度でホールに行っていて、「ほぼ毎日」の頻度で通っている層が26.8%、というデータはこちら。
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https://amusement-gaming-research-japan.blogspot.com/2020/04/44-21.html