2016年11月29日火曜日

#失敗を未然に防ぐ「よそ者」の視点

地方のあるレジャー施設が先ごろオープンしたアトラクションが「悪趣味」「気持ち悪い」「生き物の命を娯楽に使うなんてとんでもない」と批判を浴びてすぐに中止になりました。昨日は記者会見が開かれたそうです。

海の生き物を凍らせたスケートリンクという企画。本物の魚を凍りづけにしたそうです。

この企画のために殺したにせよ、何らかの理由で死んだ生き物を氷づけにしてここに集めたにせよ、悪趣味ですよね。

ボクは「企画段階から実行段階まで誰も反対しなかったわけないだろう。トップの鶴の一声で進んだ企画なんじゃないかな?」と思いました。

一方、うちのカミさんは、「会社も業者も同じような発想の人が集まっちゃうから、おかしいってことに気づかないんだよ」と。

なるほど。そういうことってありますね。タコツボ化です。

外部の視点、よそ者の視点を、意図的に取り込む工夫・仕組みがあれば防げたことでしょうね。

2016年11月21日月曜日

#やり続けるのに「気合」はいらない

茂木健一郎先生がブログにこんなことを書いています。

"何をするかという「選択」の起源においては、感動があり、やる気があり、熱意がある場合が多いだろう。しかし、方向が決まったら、後は、淡々と続ける時間があるだけである。"

やるとなったら必要なのは「やる気」ではない。では、何か?

"さまざまなことを続けるのに、必要なのは「熱意」や「やる気」ではなく、「習慣」である"

これは納得感があります。

「やる気」で自分を動かすのって、かなりシンドイんですよね。わかりやすいのは受験、資格の勉強などでしょう。

やる気を出して教材を買い揃えた、何かの講座に申し込んだ。そこから先の日々の勉強を、毎日毎日、「やるぞ!」 と自分に気合を入れ続ける日々は辛い。いかに早く、体を慣れさせるかが重要だと思います。朝、特に気合を入れなくても歯磨きをしますね。朝、特に気合を入れなくても新聞を広げますよね(そういう人が減ったことは知っています)。
そんなふうに、習慣としてテキストを広げる。電車に乗ったら、無意識のうちにテキストを広げる。それができれば辛さはかなり減るはず。そして、続けられるはず。

そういった、習慣を作るテクニックというものは、間違いなくあるんです。

2016年11月18日金曜日

#プロ野球、盛り上がってた感あるけれど

広島カープ、横浜DeNAなどプロ野球チームのファン増加が話題になっていた感がありますが、実は、プロ野球のファン数はジリジリ減っていて、2016年のファン数は前年比で251万人減少と推計されました。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルの調査によると、2016年のスポーツ関連消費は前年より5%減少。

2016年11月8日火曜日

#パチンコorパチスロの参加人口は?

「レジャー白書」(日本生産性本部)は、過去1年間に1回以上参加した(遊んだ)ことがある人を参加者と定義して、性・年代別に様々なレジャーへの参加状況を調べています。また、同白書は各産業の市場規模も調べています。
そんな白書を眺めていてふと不思議に思ったことがありました。というか、すぐに「もしや...」と思い当たることはありましたが。

各産業の市場規模をレポートしている章では、遊技産業を「パチンコ・パチスロ」市場と表現しています。2015年の市場規模は23兆2290億円。これは日本生産性本部が、各種の資料をもとに推計しているもので、推計の根拠のかなりの部分がDK-SISであることは、業界にかかわる方ならご存知でしょう。

問題は、日本生産性本部が市場調査会社に依頼し独自に実施している「参加実態調査」の部分。調査対象者に108種目のレジャーを提示し、「過去1年間に1回以上参加した(遊んだ)ことがあるもの」を答えてもらう調査です。
この、生活者の余暇活動をレポートしている章では、「パチンコ」について参加率を10.6%としています。「過去1年間に1回以上パチンコを遊んだことがある」という人の割合です。

お気づきですか?
産業の市場規模をレポートする章では「パチンコ・パチスロ」と表記し、生活者の余暇活動をレポートする章では「パチンコ」と表記。なぜ違うのか?



なぜかというと、生活者に対して実施しているアンケート調査の質問票のワーディング(文言)が「パチンコ」となっているからです。※日本生産性本部に問い合わせて確認しました。

さて、「自分はパチスロしかやらない」という人はどう回答するでしょう? パチスロしかやらない人が、「この中から過去1年間に遊んだことがあるものを選んでください」と合計108種目ものレジャーを提示されたとき、「パチンコ」を選ぶでしょうか?

もしかしたら、気を利かせて「パチスロもパチンコと似たようなものだから、遊んだものとしてパチンコを選んでおこう」と考えるかもしれません。
でも、パチスロとパチンコは別ものですから、「自分はパチンコはやっていない」とスルーするかもしれません。むしろ、実際には遊んでいないパチンコを「遊んだ」と答える人のほうが少数だと思うのです。



パチスロ人気時には分母が小さくなる


こう考えると、過去のパチンコ参加人口の減少の推移の見方も変わってきます。これまで、市場規模の減少率よりも、パチンコ参加人口の減少率が多い現象を、「ヘビーユーザー化」「ヘビーユーザー依存度が高まった」と解釈してきました。ユーザー1人の売上貢献度合いが大きくなったということですから。
そういう面も、当然、あったでしょう。
しかし、繰り返しますが...、

  • 市場規模はパチンコ・パチスロの総売上の推計値。
  • 参加人口はパチンコユーザー(PS両方ユーザーを含む)数で、パチスロのみユーザーは除外されている。
つまり、「パチンコからパチスロにシフトしたユーザーがいた」ということによる1人あたり数値の変動もあったのではないか、と思うのです。パチスロのみユーザーが増えると、分母が小さくなりますから。
 

しかし、同じワーディングで長年やってきたので、いまさら変更されると連続性が途切れてしまいますから、従来通りのワーディングで続けていただきたいものです。


[補足]
このエントリーの趣旨から外れるので上記には書きませんでしたが、「レジャー白書」を見る際には調査対象者が「15歳以上」という点も留意する必要があります。白書の中の図表には「10代」と書かれていていますが、正確には15歳~19歳を指しています。ですから10代男性のパチンコ参加率は6.1%と書いてあっても、15歳~19歳男性の~と読み替える必要があります。パチンコは18歳未満は遊ぶことができません。