2020年5月12日火曜日

COVID-19は消費者にどのような影響を与えている?

「なるほど、やっぱり」という消費者調査の結果があります。
ブランド総合研究所(東京都港区) とアイブリッジ(大阪府大阪市)は、全国の20歳~89歳の男女インターネットモニター(学生を除く)を対象に、新型コロナウイルスの影響などについての調査を実施し、結果を公表しています。有効回答は約1万9千、調査期間は4月25日~27日。
サンプリングについては、実際の地域の人口比よりも関東が少なめ、年代は20代がやや多めで60代以上がが少なめ。男女はほぼ半々、既婚未婚はほぼ半数。ですので、「回答者全体」ではなく、年代別などブレイクダウンして層による差異に着目してみました。

結論から言うと、新型コロナウイルス感染拡大が収束し自粛が解除された後の消費の戻り方(事業者から見たらお客様の戻り方)は均質ではなく、「若年層」「男性」が早期に戻る。

もちろん、Withコロナの状況で消費行動は変わり、多くの人の中に「人混みを避けたい」という気持ちが残るでしょう。
でも、STAY at HOMEしながらも、内心では「そんなに神経質にならなくても大丈夫じゃない?」と思っている人も一定数いるはずです。それは、女性よりも男性に多く、年配層よりも若年層に多いはずです。

根拠は、「日ごろから実施している新型コロナウイルス感染防止として実施していること」を尋ねた設問(18の項目を提示して複数回答)。
いずれの年代も、最も多かった項目は「外出の際は、必ずマスクを着用している」ですが、60代以上での回答者率が72.3%であるのに対して、20代は20ポイントも少ない51.1%。
2番目に多かった項目は、いずれの年代も「手洗いや消毒を頻繁に行っている」。60代以上では68.5%であるのに対して、20代では20ポイント以上少ない44.3%。
人との距離を空ける(いわゆるソーシャルディスタンス)ことを意識している人の割合も、20代は60代より20ポイント近く低い結果です。
そしていま挙げた3項目とも、男性は女性より10ポイント以上低いのです。


接客業に就いていてお客様の安全を守ろうと気を配っている方々は、20代・30代だろうと男性だろうと、「マスク着用」や「手洗い消毒」をかなり意識して行っていると思います。でも、そういう職業でない場合、感染防止対策を行っていない人はかなり多いのでしょう。COVID-19が収束したら、いち早く遊びに繰り出します。

若者向けの街、施設ほど早く活気を取り戻す。
客層が幅広かったお店では、20代~30代の男性客が早く戻ってくる。それを念頭に入れた商品ラインナップが必要でしょう。
また、集客のための訴求ポイントもセグメントによって異なってきます。STAY at HOMEによって娯楽に飢えている20代~30代男性にとっては「このくらい消毒を徹底しています」というアピールよりも、「心おきなく○○できる」の方が刺さるでしょう。「衛生面の安全」を徹底していることを強くアピールしなければならない相手は、女性と年配層です。

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