2017年10月9日月曜日

#その仕事は誰のため? 何のため?

先日、マーケティングリサーチファーム時代の先輩と久しぶりに会い、色々話をしていたときに何かの拍子に、製品やサービスの中には、「不満を減らすことにはなるけど、満足を高めることにはつながらないことってあるよね」という話から、「やっても何の価値も生まない作業もというのもありますね」という話になった。当たり前の話なんですが。

そのときに自分はある同僚の仕事を観察したときのことを思い出したのです。丁寧だけど、それは形に残るモノではない作業プロセスであり、「そこを丁寧にして何の意味があるのかな?」としばし考えました。その結果、「それ、たしかに美しいけど、作業工程がひとつ増えて遅くなってるよ。同じことは後の工程でもやってるし」と指摘しました。
  
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顧客に対する仕事の中にもそんなことがあるはずです。

企業なり店舗は、ユーザー(使用者、顧客)に、より高い満足を感じてもらえるよう、製品やサービスを改善したいわけですよね。ところが、ユーザーの満足につながっていないことは多々ある。オフィス内の仕事にしても、店舗での仕事にしても、長年、慣習として引き継がれている作業の中には、「誰のために、何のためにこれをやっているのか?」が曖昧になっているものがあるはずです。

そういうものを見つけてくれるのは大抵、外の世界から来た人です。新入社員、中途入社社員、コンサルタント等々なのかもしれません。

今取り組んでいることの延長線上でもう少し頑張るという改善策もあるでしょうが、「そもそも、この製品(サービス、仕事)は、誰のためのものか、果たすべき機能は何か?」を思考の原点にして、ここから改善、解決を展開していくという問題解決法もあります。

自力で、非効率なこと、効果薄なことに気づくには、「そもそもこれは何のためにやってるのか?」「これは顧客・ユーザーに、どういう価値をどの程度提供しているのか?」「これは利益向上や再来店促進にどれだけの効果が期待できることなのか?」という、機能本位の思考方法を導入することが効果的です。

"果たすべき機能は何か?"というのは、下記のような色々な言葉で表現されていますが、言ってることは同じだと思います。

・どんな欲求を満たすためのものなのか?
・どういう目的を達成するためのものなのか?
・どういう困りごとを解決するするためのものなのか? 
・どういう用事を片付けるためのものなのか?


大抵の人は、電球という製品そのものが欲しいのではなく、明るさという、その製品が果たしてくれる機能が欲しいわけです。鋼のドリルというモノでなく、穴が欲しいわけです。つまり、「穴を開けてくれる」という、ドリルが果たしてくれる機能が欲しいのです。




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