2013年4月7日日曜日

試験対策 ~要点暗記よりテキストを繰り返し読む

大学の試験にせよ、資格試験にせよ、教科書をまるまる暗記することはできないので、自分で要点を整理したノートを作ることになりますよね。すると、取捨選択せざるを得ませんよね。別の言い方をすると、「ヤマをはる」ということ。
けれど...、それがうまくできないから、学生時代のテストの点が芳しくなかったわけです(笑)。

そんなわけで、自分の場合、キャリコン試験(GCDF-Japan)の勉強をしたとき、要点整理ノートとか暗記カードみたいなものはほとんど作らず、とにかくテキストを繰り返し読みました。


「やっぱり、要点整理メモを作った方がいいな」と思ったのは全12回講座の第6回を終えた頃。振り替えで他のクラスに出席したときに、雰囲気がかなり違って、記憶量の違いを感じたのです。ちょっと焦りました。
それでも、本格的に暗記用の「要点MEMO」作りに着手したのは、第9回を終えてから。

第9回の講義を終えた後、クラスメイトからいただいた講義の要点整理のコピーを見て、「ポイントの捉え方が自分と違うというところが結構あるな~」と思ったのです。そして、そのコピーの中にあった練習問題に、ほとんど回答できなかったのです。

要するに、テキストを何度読もうが、記憶していなかったわけです。また、記憶を助けるための、要点整理のポイントもズレていたようです。

例えば、<個人の人生を3つの領域に分け、それぞれにサイクルがあるとした。──誰の理論か?>。分かりませんでした。
これはシャインが提唱した理論ですが、自分は、「シャインといえば、キャリア・アンカー」という点のみを覚えるべき要点と捉えていました。

また、<キャリア意思決定は、それ以前の学習体験に基づいて行われる。──誰の理論か?>。これも分かりませんでした。
これはクランボルツ教授の基本的な考え方ですが、自分は、「クランボルツといえば、計画された偶発生」という点のみを覚えるべき要点と捉えていたわけです。

要するに、テキストのある個所にマーカーを引いて、「ここが重要!」ってやることは、ある意味で「ヤマを張る」ってことと同じ。そんなふうに絞り込まずにテキストを繰り返し読んだらいいと、今では思います。

ですが、「テキストをただ繰り返し読んでも、記憶に定着してない」と思い知らされたため、無理やりにでも記憶を定着させる必要を感じました。

暗記カードを作って、ぶつぶつ唱えるような学習は気乗りしなかった。しかし、何かの専門知識を身につけるには、<暗記>も必要。でも、どうも気乗りしない...。

とはいえ、必要だということは間違いないので、Evernoteの中に要点整理メモをバリバリと作りました。そしてその要点整理メモの文中にブランク(空欄)を作った、暗記用のノート(=Evernoteの情報のメモ)を作っていきました。

この要点整理メモを作るとき、実は、Webでも心理学者や理論内容を検索し、テキストとは異なる表現の記述にも、けっこう目を通しました(ウィキペディアなど)。それと、顔写真を探しまくりました。You Tubeで検索したら、クランボルツ教授のインタビュー映像も、見つかりました(笑)。

すると、「あ、そういう流れだったのね」と理解できたことも多々あり、暗記するつもりではなかった意外なことがすんなり記憶に定着したりします。

例えば...発達心理学者・エリクソンは、フロイトの娘(アンナ・フロイト)の弟子だったとか、自身の出生や生育歴も「アイデンティティ」概念の研究に進んだ要因だったようだ、とか。バンデューラもクランボルツもスタンフォード大学の教授で歳は3歳違い(バンデューラのほうが上)とか。シュロスバーグって女性だったとか。
まあ、試験問題にはまったく関係ないことだらけって気もしますけどね(笑)。


もうちょっと、ましなことを書くとですね...。

バンデューラは社会的学習理論として<モデリング学習>を提唱しましたよね? これは、「観察によっても~」「強化は不可欠な条件ではない」という2点に特徴があります。これが後世に語り継がれているということは、当時、そういう考え方は主流ではなかったわけです。

優勢だったのは行動主義学習理論で、学習は「実際の経験と刺激」によって成り立つと考えていました。
また、「強化は不可欠な条件ではない」とわざわざ提唱したということは、「強化が重要」という説を唱えた理論家もいたわけです。社会的学習理論として<模倣学習説>を唱えたN.E.ミラーです。

行動主義学習理論というものがあった、ミラーの社会的学習理論(模倣学習説)があった、という流れがあることをなんとなく分かっていると、バンデューラの社会的学習理論(モデリング学習)の新しかったことがより記憶に定着するように思います。え? 「覚えることが多くなったじゃないか!」って声が聞こえてきそうですが...。

で、バンデューラとクランボルツはセットみたいな形で教科書の「社会的学習理論」の章に出てきます。なぜかというと(読めばわかるのですが)、スタンフォード大学の同僚であるクランボルツが、社会的学習理論をキャリア意思決定に応用したからです。「過去の学習経験は、意思決定に影響を与える基本要素の重要なひとつだ」みたいな。


収集がつかないので、このへんでおしまいにします。
要するに...

  • 試験勉強とはいえ、テキスト以外の文献も、けっこう読んでいました。
  • 暗記カード(Evernoteに連携するEverwordというアプリ)を作りましたが、あまり絞り込まず(ヤマを張らず)、たくさんカードを作りました。
  • 30分以上のまとまった時間があるときは、暗記カードではなく、なるべくテキストを読んでいました。

ということです。
END

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