表現を変えると、生涯でがんに罹患する確率は、男性62%、女性は46%です。
がんは年齢が上がるほど罹患率が増える病気で、長寿社会になればなるほど罹患率が高まります。
罹患者が増え始めるのは男性の場合、40代後半から。
増え始めると言ってもごくわずかで、現在30歳の男性が50歳までにがんと診断される確率はわずか2%。60歳までだと7%に上がり、70歳までだと21%、80歳までだと42%になります。
保険は、万一のことに対して、自分の蓄えで備えきれない部分を補うものだと思うのです。
そもそも、「保険をかけておこう」というのは、そういう意味ですよね?
医療保険を検討するときには、「2人に1人が癌になる」というざっくりした数字ではなく、30代の方であれば、「30歳の自分が60歳までにがんになる確率は7%」という数字をもとに考えるべきだと思います。
「でも、自分は7%に該当するかもしれない。その時の出費に備えて保険に入ろう」
かもしれませんし、
「60歳までにガンになる確率は低いが、それ以降は心配だ。でも60歳のときにはガン治療費くらいの貯蓄はできてるだろう」
かもしれません。
「万に一つ」に備えるのが保険だと思うので、ボク個人の考え方を言えば、それが心配な方は、安心料として保険に入るのがよいと思います。さほど心配でないなら、入らなければよい。
ただし、がんに関していえば、70歳までに罹患する確率は21%で、「万に一つ」とは言いにくい確率に上がります。80歳までだと42%ですから、罹患してもまったく不思議でない。
「だから、備えておかなきゃ!」ということですよね。
しかしですね、このように 「かなり起こりうる」ということに対して、<保険>で備えるのが本当に合理的なのでしょうか?
そもそもの<保険>というものの利用の仕方の趣旨に反しているような気もするのです...。
保険は「安心」を提供している商品ですから、何が正解かは人それぞれです。 ですが、家計に関する不安の種は癌だけではないはずなので、バランスが必要となります。
文=田中 剛
エディター/月刊アミューズメントジャパン元編集長
キャリアコンサルタント/GCFD-Japan(CCE, Inc)
ファイナンシャル・プランニング技能士2級/AFP(日本FP協会)
エディター/月刊アミューズメントジャパン元編集長
キャリアコンサルタント/GCFD-Japan(CCE, Inc)
ファイナンシャル・プランニング技能士2級/AFP(日本FP協会)
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