2018年5月13日日曜日

マカオのギャンブル依存問題対策

マカオの各カジノには、レスボンシブルゲーミングを啓蒙するためのキオスクブースがある。

インタラクティブ端末でギャンブリングに関する正しい知識を提供する。
カジノゲームごとに、カジノ側が何パーセント有利なようにゲームが設計されているかなど数式を交えて真面目に情報提供していてる。「カジノのゲームはお金を使って遊ぶものであり、あなたはお金儲けはできないのです」ということを説いているという印象。
ラスベガスのMGMで見た「ゲームセンス」はクイズ形式でとっつきやすいものだったが、マカオのこれにはそういうユーモアは感じなかった。


右側のラックには各種相談機関の連絡先や白書『report on responsible gambling promotions 2016 』などがあり自由に閲覧できる。

しかもこのブースがスゴイのは、日に何時間かカウンセラーが待機していてその場で相談に乗ってくれるという。

当方の勉強不足ということですが、こんなに仕組みができているとは思いもしなかった。ラスベガスよりずっと進んでると思う。MGMがゲームセンスを設置したのは昨年の秋頃だったと思うし、そのゲームセンスはmade in Las Vegas ではなく、カナダの会社のもの。

ただし、シンガポールと違ってマカオでは入場時の身元確認がないため、セルフエクスクロージョンにせよ第三者エクスクロージョンにせよ、うまく機能しているかは疑問。


このレスポンシブルゲーミング・インフォメーション・キオスクには、模擬ゲームが内蔵されていて、その遊び方(賭け方)のスタイルを分析して注意を促すという機能もあります。
その結果は、大判のレシートみたいな感熱紙で出てきます。

この端末の最初の画面で、ツーリストか住民かを尋ねられます。つまり、ツーリストに提供する情報と住民に提供する情報が異なるのです。
政府としては、マスフロアに来る少額で遊ぶ<マカオ住民>が問題あるギャンブリング行動に陥ってないかが心配であり、また彼らにゲーミングには危険な側面もあると伝えて節度ある遊び方をしてもらいたいのです。


田中 剛(Tsuyoshi Tanaka)/ Amusement Japan 編集部 EDITOR

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