2015年12月25日金曜日

#仕事のスピードを上げるには?

早くに立ち上がった仕事なのに、日々発生する「緊急」の仕事に追われていて、仕事を進めることを先送りにしていたら、ついにデッドラインが目の前に迫ってきた...。という経験、ありません?

同僚の一人が、まさにそういう状況にいるとしましょう。

で、彼はいま「最高速度」で仕事に取り掛かっています(自称)。当然のことですね。

しかし、いくら必死になろうと、「最高速度」がそうそう速くなるわけがないんです。いや、もしかしたら、こういうプレッシャーのもとで、革新的な仕事術を生み出すということもありますけど。

さて彼はいま「速度」をなんとかしようと頑張っているわけですが、こんな状況に陥った原因は、「速度」にあるわけではありません。その仕事を休止している時間(他の仕事をやっていた)が長く、取り掛かりが「遅い」ということ。

要するに、“Fast”よりも、“Early” が大事ということです。

早く取り掛かること。
休憩や他のコトのために目の前の仕事から離れたら、 早く戻ってくること。

残念ながら、いまさら「最高速度」を出しても、プラスの評価はもらえないんです。せいぜいが傷を小さくできるくらい。
どんなにスピードが出るマシンでも止まっていたら進めない。

2015年12月24日木曜日

#人工知能に奪われていく仕事

工場では比較的単純な作業を速く大量にこなすロボットが活躍していますが、どんどん繊細な作業へと活躍の場を広げています。その背景にあるのは、人工知能(AI)の進化です。そして9割の経営者が人工知能の活用に意欲的だからです。

人工知能が人間の仕事の一部を担っていくのは生産・物流・建設などの現場にとどまらず、オフィスでの知的労働の分野にも広がっていきそうです。

5W1H+補足説明といった程度の新聞記事は、人工知能が生成できるようなるでしょうね。ライターを本業にして生活できる人はごく少数になるだろうと思います。

2015年12月13日日曜日

#同世代の同僚とボーナス格差広がる

12月11日の日本経済新聞に様々な企業のこの冬のボーナスを調査記事が載っていた。その中で目を引いたのが、「同世代間格差広がる」という囲み記事。
同年代の大卒社員のボーナス(特別賞与を含む)支給額の最大格差を企業アンケートで調べたもの。343社から回答を得ています。

時系列のグラフを見ると一目瞭然ですが、同年代間でのボーナス支給額の格差が年々広がっています。そして2015年は、最大格差が「9割以上」ある企業が31.1%(前年比5.6ポイント増)もありました。

最大格差が「9割以上」とはどういうことかというと、最低額の人を1としたときに最高額の人が1.9以上ということ。例えば、最低額の社員が30万円だとしたら、最高額の社員は57万円以上です。※「差」が9割ということは、「倍率」でいうと1.9倍ということです。

では、最大格差が「5割以上」の企業がどれくらいあるかというと、49.8%、ほぼ半数です。最低額の社員が30万円だとしたら、最高額の社員は45万円以上ということ。半数の会社で、このくらいの格差がついているのです。

今後、支給格差を「拡大する」と答えた企業の割合は15.7%。残りの84%は「変わらない」もしくは「わからない」との回答で、格差を「縮小する」と回答した企業はゼロだったそうです。※この質問への回答企業数は439社。

社内のボーナス格差はこれからも拡大していくということです。


かつてのゆきすぎた成果主義への反省から、給与体系において業績連動の部分を減らしてきたものの、ハイパフォーマーには報酬で報いなければモチベーションが保てないし、流出してしまう可能性もある。

ボーナス支給額が拡大するということは、ある面では健全なことなのかもしれません。

2015年12月10日木曜日

#従業員の借金問題は会社のリスク

数日前、北陸某県のパチンコホール脇の景品交換所で強盗未遂がありました。交換所の女性従業員に刃物を突き付けて「金を出せ」と脅したものの、従業員が「金はない」と答えると何も取らずに逃走。

2日後に警察が強盗未遂の疑いで逮捕したのは、別のパチンコホールに勤務する男。「借金があり金に困っていた」と供述しているそうです。

「借金があり…」というのは個人の問題です。

しかし、同僚は肩身の狭い思いをしているでしょう。上司、経営者はとても残念に思っていることでしょう。

「防ぐことはできなかったんだろうか?」「相談してくれれば...」と思っているかもしれません。

個人のプライベートに職場がどこまで関与するかは、非常に難しい問題だと思います。とはいえ、世間は「勤務時間外にやったことだから」と割り切って見てくれないでしょう。

お金に困っていると、反社会勢力から付け込まれる「弱点」にもなりかねません。

つまり、従業員の借金問題は会社にとってリスクなんです。

苦境に陥らないためのお金の知識、借金問題を解消するための知識など、お金に関するリテラシーについて学ぶ機会も、会社が提供せざるをえないのが現実のように思います。

本来は、家庭や高校がきっちり教えておあげるべきことだと思いますが。

#遺産「争族」を回避する

遺産をめぐって相続人に争いが生じるーー。これは資産の大きさに関係ないそうです。
「うち(の親)にはたいした資産はないから相続トラブルなんて関係ない」
なんてことは言えないそうです。

代表的な例が、主要な資産が「自宅」など分割できない(しにくい)不動産の場合。かつ、兄弟姉妹の誰かが、親が住んでいた家を相続したい(住みたい)と望んでいる場合。

相続財産が4000万円で、兄弟(姉妹)2人で分けようとなったとき、その内訳が評価額3000万円の自宅とその他の財産(預金など)1000万円だったとします。 

故人である親が住んでいた自宅を兄(姉)が相続し、かつ、財産を公平に分けようとしたら、兄(姉)は自分が所有する財産から1000万円を弟(妹)に与えればよいのです。

これを「代償分割」といいます。この例で兄(姉)が弟(妹)に渡す財産を「代償交付財産」といいます。

争族問題になるのは、「1000万円ものお金は用意できない!」という場合。

このお金をなかなか受け取れないほうは、「いつになったら払ってくれるのか」「公平に分けることにしたのに、これじゃあ不公平じゃないか!」と不満を募らせるわけです。

こんなことを避けるには、代償交付金の準備が必要です。

「わかっちゃいるけど、そんなお金を貯められるわけがない」

ですよね。貯めておくのは容易ではないですよね。

こんな遺産分割対策のための生命保険の使い方があることを知っていると、トラブルを避けられるかもしれませんね。

[追記]
前提として、生前に親(被相続人)がこういう事態を避ける対策をすることです。
上記の遺産分割対策=代償交付金の準備に有効な生命保険の使い方は、子が契約者(保険料負担)になること。
その保険料は親から子への毎年の現金贈与で。※年間110万円の贈与税の基礎控除があります。
子が契約者になると、受け取る死亡保険金には相続税がかかりません。※一時所得となります。
受け取った死亡保険金を、代償交付金の財源に充てるというわけです。

2015年12月8日火曜日

#能力開発は労働者の自己責任

職業能力開発促進法という法律があります。その一部が今年9月に改正されました。施行は来年(2016年)4月1日。
まず、この法律の基本理念が改正されました。

改正された理念はこうです。

第3条の3
労働者は、職業生活設計を行い、その職業生活設計に即して自発的な職業能力の開発 及び向上に努めるものとする。

「職業生活設計」という言葉も聞き慣れないかもしれませんが、これは平成13年の法改正で以下のように定義されました。

この法律において「職業生活設計」とは、労働者が、自らその長期にわたる職業生活における職業に関する目的を定めるとともに、その目的の実現を図るため、その適性、職業経験その他の実情に応じ、職業の選択、職業能力の開発及び向上のための取組その他の事項について自ら計画することをいう。

上記基本理念は、要するに、我々労働者に、「自分のキャリアプランは自分で考えて、それに必要な能力開発を自分でしなさい」と言っているのです。

ここに、「国に頼られても面倒見切れませんよ。会社に頼るという気持ちも捨てたほうがいいですよ」という言外のメッセージを感じるのは私だけでしょうか?

職業能力開発促進法はもちろん、企業にも従業員の能力開発に関する措置を要求しています。今年の改正で事業者の責任にいくつかの項目が盛り込まれました。そのひとつが以下です (第 10 条の3第1号)。

事業主が必要に応じ講ずる措置として、労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関 する目標を定めることを容易にするために、業務の遂行に必要な技能等の事項に関し、 キャリアコンサルティングの機会の確保その他の援助を行うこと。

要するに、「労働者と、仕事のスキルを教える上司なり研修講師との間に、キャリアコンサルタント(キャリアアドバイザー、キャリアカウンセラー等)を入れるべきですよ。会社は社員のためにキャリアコンサルティングの機会を作りなさい」と言っているのです。
その目的は条文にあるように、「労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関 する目標を定めることを容易にするために」です。


従来、企業が目的達成のために必要な従業員の能力の向上に責任を持ち、教育・研修を行ってきました。
上記の法律の文言の変化からも読み取れるように、今後の流れは、
  • 従業員自身が「自らの職業生活の設計の目標を立て、その達成に必要な能力開発に責任を持つ」
  • 企業は、従業員を「キャリアコンサルティングを受ける機会を提供する」という形で支援しなさい
と明確化されました。そのための法制化です。

「何をいまさら」と言う人もいるかもしれませんが、“先進的”とは言い難い国が、ここまで明確な方針を打ち出したということを、我々労働者はよくよく考える必要があると思います。


今年、この他にもいろいろと改正された部分がありますが、そもそもは、青少年の雇用の促進等に関する法律の改正の流れです。この中で、勤労青少年福祉法や職安法の一部も改正されていて、部分的には今年10月から施行されています。


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文=田中 剛 Amusement Japan前編集長
キャリアコンサルタント/FP技能士2級