2016年7月10日日曜日

#考えるための道具=考具

アイデアを生み出すための要素の組み合わせ方の基本パターンというものがあります。

転用したら?……現在のままでの新しい使い道は?
応用したら?……似たものはないか? 真似はできないか?
変更したら?……意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?
拡大したら?……大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなる?
縮小したら?……小さくする、短くする、軽くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?
代用したら?……代わりになる人や物は? 材料、場所などを変えられないか?
置き換えしたら?……入れ替えたら? 順番を変えたらどうなる?
逆転したら?……逆さまにしたら? 上下左右・役割を反対にしたら?
結合したら?……合体、混ぜる、合わせたらどうなる?

「基本」と言いながら、こんなにありますけど、これは全て既存のもの・知識をベースにしてるんです。

自分の感覚では、日頃の仕事は「転用」「応用」「結合(組合せ)」が多くを占めているように思います。

ボクら人間て、「すでに知ってること」を足がかりにして何かを考えだすんですよね。実は、それしか方法がないんです。
だから、「すでに知ってること」があまりに少ないと不利なんです。

知らないことは思い出せない。だから、知識は増やしていく方が有利。こう書くと「知識偏重」と誤解されるかしれないけど、用語集を暗記したりするといつ意味ではないんです。自分にとって新しいことに接していれば、知識は増える。暗記しなくても、頭の片隅に残る。頭の片隅に残っていれば、記憶をたどることもできる。

知ってるけどなかなか思い出せないこともありますね。頭の奥底にしまわれっぱなし。これは時々、アクセスしてあげると、次には思い出しやすくなります。昔読んだ本を読み直すとか、同じ分野の講演を聴きに行くとか。ピンポイントで思い出せなくても、関連する言葉を覚えていれば、自分の頭の中を検索しやすいですから。

昔どんなに短期集中で何かの知識を溜め込んでも、この後、インプットをやめたり、その記憶にアクセスすることをやめてしまえば、アウト! 
どんどん忘れていく。きれいさっぱり忘れる。その知識は「思い出せないもの」になって使い物にならなくなるんですよね。

ですからボクは部下に「新聞くらいは読んだ方がいいよ」「本は読んだ方がいいよ」と強く勧めています。

『考具』の著者、加藤昌治氏(博報堂)は、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と言い切ってます。※ジャック・フォスターが『アイデアのヒント』の中で提示した考え。

『考具』では、アイデアのネタ素になる情報の取り入れ方、アイデアの広げ方、アイデアを企画に収束させる考え方などが紹介されています。こうした実践的な方法の数々を"考具"と呼んでいます。

考具、備えておきたいですね。そして、日々使う。

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