失敗談を書きましょう。
「これは素晴らしい!」というほどのアウトプットではなかったけど、実務担当者の過去の仕事は信頼できるものでしたし、「こんなもんだろう」と思いました。元々の素材は変えようがないし、様々な制約の中でやってることですから。
しかし、クライアントは、その仕事のアウトプットが不満だと言うのです。
納品したアウトプットに満足してないという話を聞いてすぐ、自分は現地に足を運んで状況を確かめました。
「クライアントが要望してたことは、できるんだろうか、できないんだろうか?」
ボクもそれなりの経験がありますから、難易度の判断ができます。で、「これは厳しい制約だな〜」と思いました。社に戻り、その方面に詳しい先輩社員に意見を求めました。
皆、口を揃えて、「それは無理だろ。そうするしかなかったと思う」と、実務をやった人に同情的な意見。
「やっぱりそうですよね」と、ボクも納得。
しかし、クライアントは納得していない(怒っているわけではないし、クレームをつけているわけでもない)。
こちらも気分がすっきりしないので、忙しいクライアントに無理をお願いして、現場に一緒に行ってもらえないかと頼みました。オフィスじなくて、現地で意見交換すれば、次につながる何かの発見があるかもしれないし。
そして現地で落ち合いました。そこでクライアントから見せられたのです、ボクも会社の人たちも「不可能」と思っていたアウトプットを。別の業者さんが、問題のあったワンポイントだけを依頼され、やり直したのです。
え、何これ?
我が目を疑いました。
で、その場で必死に考えました。
「どうしたらこんなことができるんだろう?」
お分かりですよね。
最初にボクが一人で現地調査に来たときは、「できるかな? できないかな?」と考えてました。二度目は、「どうしたらできるんだろう?」と考えました。
この違いはすごく大きいのです。
そして数十秒で、「もしかしたら、できるかも」と思い至ったのです。もちろん、まだ半信半疑。
クライアントから、あるデーを提供してもらって、会社に戻ってそれを解析してみて、自分が集めた素材を加工して…。
できましたね。
この仕事を担当してくれた人も、会社の先輩も、そして自分も、「無理!」って思ってたことは、無理なことじゃなかったんです。できなかったのは、我々の知恵が足りなかったからなんです。
というわけで、「こういうケースでも対処法はある」ということを、社内の関係者にレクチャーするための資料を作りました。
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