2015年9月27日日曜日

#日本では「ひたむきさ」が過大に評価されている?

ローランド・ベルガー創業者のインタビュー記事(日経ビジネスONLINE)を読んだ。
日本を知る外国人経営者やアナリストは口を揃えて同じことを言う。いま取材申込中の外国人経営者の方も、どこかのメディアの取材の中で「日本は経済大国といっても、一人当たりの生産性は低い」と言っていた。

欧米と比較したら、実際のところ日本企業には、まだまだ滅私奉公的な働き方を讃えることカルチャーが色濃く残っているのでしょうね。


以下、ベルガー会長の発言抜粋です。
“統計データが正しければ、日本の労働1時間当たりGDP(国内総生産)について、米国を100としたら、62.5にしかならない。”


“日本人が自問すべきなのは、この国では仕事に対する「ひたむきさ」が、やや過大に評価されているのではないか? ということです。”

“日本には長い間、会社に長時間いて働くのがカッコイイと見なすようなムードというか、その方が正しいと言うような社会的な慣習があったのでしょう。”

世代間で仕事観、価値観に違いがある。経営者がそのことを理解し、意識を変えないとどうなるのか?

ベルガー会長は、結局のところ、「有能なハイパフォーマーを雇うことができない」と言います。

【日経ビジネスONLINE】
キーパーソンに聞く


2015年9月26日土曜日

#回復力、打たれ強さ、適応力

ちょっと興味を持った「レジリエンス」についての本を読み始めました。


以前、セミナーを聞いたときにも思いましたが、これは論理療法(Rational Emotive Behavior Therapy)をベースにしているように思います。
使っている言葉は違えども、意味はほぼ同じ。「役に立たない思い込み」とは、論理療法でいう「イラショナル・ビリーフ」。

提唱しているメソッドは、他にも先人の研究に基づいたものが取り入れられているので、信頼感があるように思います(根拠が説明されてないものもあるが)。

「レジリエンス・トレーニング」というのは、そういった先人の研究を、わかりやすい言葉に置き換え、自分で実践できるよう簡易化して提示しているのでしょう、きっと。

とはいえ、(まだ読み始めたばかりですが)おそらくは、言うは易し行うは難しということもあるのだろうと思います。


アルバート・エリスが提唱した論理療法は、その名の通りに論理的に、“自分の情緒を混乱させている非論理的な思い込み” を見つけて論駁していくもの。
「自分が強くこだわっている考えは、現実的で事実に基づいているか?」「自分が強くこだわっている考えは、論理的か?」と自問していきます。
よって、論理的に考えることが苦手な人は、自分一人で実践するのは難しいのでは。この点は「レジリエンス・トレーニング」にも言えることだと思います。


また、レジリエンスを高める技術の一つに「自己効力感を高める」が挙げられていますが、これはある意味で当然のことです。自己効力感self-efficacy)とは、心理学者のアルバート・バンデューラが提唱した概念で、彼は「障害に面したときの粘り強さなど様々な行動に影響を及ぼす」と説明しましたので。
バンデューラによると、自己効力感の源泉で最も強いものは「達成体験」。人から「あなたならできる」と言われるよりもなによりも、小さくても良いから成功の実体験をする必要があるのです。
自己効力感が低い人が、第一歩を踏み出し、(小さくてもよいから)成功体験を積むには、周囲のサポートも必要ではないかと思います。


読み始めたばかりでこんなことを書いていますが、そろそろ読書に戻ります。先を読み進めるのが楽しみです。

p.s.
どうでもよいことですが、エリスもバンデューラも、「アルバート」なんですよね。

2015年9月23日水曜日

#贈与には年間110万円の基礎控除がある

節税方法っていろいろあるもんなんですね。これじゃあ格差が広がるわけです。

たまたまネットで見かけた記事が気になったので調べてみたら、保有している金塊(インゴット)を、相続や贈与のために小分加工してくれるサービス(というか商売)があるんですね。たいていは100グラムのバー(約50万円)にするようです。

贈与には年間110万円の基礎控除があるので、毎年2本を非課税で子どもに渡すことができます。1キロの金を贈与するのに5年もかかるわけですが、税金の支払いを避けることができます。

では一度に1キロ(500万円)を贈与するとどうなるかというと、受贈者が成人の場合(特例贈与財産)、基礎控除の110万円を引いた390万円に対して税率15%、控除額10万円。つまり、贈与税は48万5000円。納税額、ばかになりませんよね。「避けられるものなら避けたい」って考えるのが人ですよね。
〔参考〕https://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4408.htm

ただし、その記事には書いてありませんでしたが、毎年コツコツと計画的に贈与するというのは、「連年贈与」とみなされて基礎控除額を利用できない場合もあるようですので、実際には、ちょっとした手間をかける必要がありそうです。


中には、「そんな面倒なことしないで、ホイって渡しちゃえばいいじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが(いない?)、その金塊を現金化するとき(売却時)にやっかいなことになります。



ちなにみ、金を売却した場合、得たお金は所得税の対象となります(譲渡所得)。正確には、「売却価額-取得原価-特別控除額」の額が、そのほかの所得と合算されて、所得税の計算の対象となります。つまり、売って得たお金がまるまる所得税の対象になるわけじゃなくて、手に入れるのに要した額との差益がどれだけあるか。この差益が小さければ非課税になります。

問題は、「手に入れるのに要した額」が分からない場合や明らかにできない場合。そういう場合、取得費用は、「売却価額の5%」とみなすルールがあります。
ずいぶんと安く手に入れたことにするものですね。このルールに従うとどうなるかというと、計算上、売却によって得た差益が大きくなります。
1キロの金塊が475万円で売れた場合、取得価額は23万7500円とみなされますから、特別控除後の譲渡所得は401万2500円です。
譲渡所得が大きくなった結果、所得税が増えるというわけですね。

2015年9月15日火曜日

#すごく悔しい思いをしたのでメモしとく

新しいことを覚えられないのは、たしかに悔しい。しかしそれ以上に悔しいのが、ケアレスミス。試験の設問中の一文の見落とし、見誤り。知ってることを(すでに記憶していること)を活用できなかったとき。猛烈に悔しい! そういう思いをしたことを忘れないよう、これを書くわけです。

例えば、択一問題で「誤っているもの」を1つ選べという設問なのに、「適切」なものを選ぶようなミス。練習問題に取り組み始めた頃には、しばしばこういうミスをした(たいていは頭が疲れていた)。
実はこの手のミスは、学習が進めばほぼなくなります。なぜかというと、「誤っているもの」を1つ選べという4択の設問(=正しいものが3つある)で「適切」なものを探したら1つに絞り込めない。ですから、おかしいなと気づけます。

回答の単位を間違えるというのも、絶対にやっちゃいけないケアレスミスです。「円」で答えるべきなのに「万」の数字で答えるとか。小数点以下の扱い(どこで四捨五入or切り捨てするか)も同様ですね。

仕事で部下がこんなミスしたら、「ちゃんと読めよ!」「人の話、ちゃんと聞いとけよ!」と叱りますから、練習問題でこういうミスをする自分が情けなくなりました。知らないこと(まだ記憶してないこと)で失点するのは、ある意味、仕方がない。でも、練習問題をやっていて、こういうケアレスミスを連発したとき「オレはバカなんじゃないか?」と悔しくて身悶えしましたね。

 © タイトル:ブラックジャックによろしく 著作者名: 佐藤秀峰
早とちりも非常にもったいないですね。実際に自分がケアレスミスで失点したものに、以下のような問題がありました。
シャープレシオ(投資の効率性を示す指標の説明として、適切なものを選べという問題です。シャープレシオとは投資の効率性を示す指標で、リスクの度合い(=標準偏差)が異なるポートフォリオ間の比較をするときに用いられます。4つの選択肢のうち2つはすぐに「違う」と除外でき、残った2つ(下)は、どういう数値のときに投資効率がいいと判断できるか?という説明。
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 (a)標準偏差の数値が大きいほど効率がいい
 (b)標準偏差の数値が小さいほど効率がいい
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頭の中に「シャープレシオの数値は大きいようがいい」ってことがぱっと浮かんでしまい、(a)を選んでしまいました。不正解です!

悔しいです。
シャープレシオを求める式は、
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(ポートフォリオの収益率ー無リスク資産の収益率)
÷ ポートフォリオの標準偏差
============================================
です。

ちゃんと覚えてました。標準偏差は分母です。シャープレシオの値が大きくなるのは、分母が小さいほう。当然ですよね。


知ってることも、ケアレスミスしたり、活用できないとテストで得点できません。それは仕事においても同じ。
知識を実生活で役立てないと、かなりもったいないですよね。
※知識コレクションという趣味を否定する意図は全くありません。

2015年9月14日月曜日

#転職経験者の8割以上が「話と違う!」を経験

先週、森永卓郎先生に「転職」をテーマにお話を伺ってきました。

森永先生、専売公社入社後にけっこう職場を変わってるんです。ただし、一貫していたのは、経済分析の仕事。その仕事を続けるために、民間シンクタンクに転職し、さらに別のシンクタンクに転職し...。
移った先ではトップ交代によって森永さんのいる部門の廃止の方針が下されたり、親会社の合併によって森永さんのいる会社の企業カルチャーもがらっと変わってしまったり...。

最近、「転職経験者に転職を振り返っていただく」という取材を立て続けに3本やってます。これ、続きそうです。

森永先生も含め、3人とも、多少は「思ってたこと違った!」という経験があるそうです。

ある人材サービス会社のアンケート調査によると、転職経験者の8割以上が、事前に説明されたことと入社後の実態に(ネガティブな)ギャップを感じた経験があるそうです。

そして、この「(ネガティブな)ギャップを感じた」という人の、実に75%が、そのことが再転職する(=その会社を辞める)ことにつながったそうです。

ちなみに、ボクが最近取材した3人の転職経験者の方は、この75%には入っていない少数派です。

2015年9月13日日曜日

#学習した日の就寝前の過ごし方と睡眠の質ってかなり重要だった

昼間、難しい問題に取り組んでいて、その場で解決の糸口が見えなかったことが、翌日には有効なアプローチが見えた。なんてこと、ありますよね。
頭が疲れすぎてもうろうとしている状態よりもフレッシュな状態の方が、考えが冴える。そういうこともありますが、実は、睡眠中の脳の働きにも関係があるそうです。

睡眠には、脳に蓄えた知識を整理整頓して使える状態にする役割があることがわかっています。知識の量が変わるのではなく、知識の質が変わる。

新たな知識のインプットをして(講義を受けたり)、その場ではいまひとつ理解できなかったことも、ある程度は、帰り道や帰宅後にあれこれ考え、寝ている間に整理されるようです。

そういうわけで、池谷裕二・東京大学大学院薬学系研究科准教授は、
就寝前の1~2時間というのは、記憶の質を高め、ひらめきを与える睡眠というバックアップ装置が付いた、きわめて学習効率が良い時間帯
だと言います。


これが、「良質な睡眠」が必要な理由です。
それは必ずしも長時間の睡眠を意味しません。

インプットした夜、どんな睡眠をとるか。
インプットしてから寝るまで、どう過ごすか。
それによって、インプットの成果(知識の整理、定着)はまったく異なるということ。


教わった知識を整理して、自分の仕事でつかえるように再構築して...という作業を脳にさせたいと、本気で思っているなら、インプットの後にお酒を飲んで“楽しい時間”を過ごすことは(残念ながら)効果的とはいえないみたいですね...。

写真著作者:Novafly

2015年9月10日木曜日

#何にどれだけの時間を使っているか

春ごろのことなんですが、久々に「使ってみたいなー!」と思う時間計測アプリを見つけてしまったので、しばらく使ってました(このアプリのことは書いてませんでしたね)。

「Fathm」というヤツですが、集計の表示のさせ方が何種類かあり、特に円グラフがイカしてます。内訳を表示できるのがいいです。




しかし、とにかく使いにくかった!(笑)
慣れるまで時間がかかった!

そんなとっつきにくいアプリでしたが、グラフ(使った時間の内訳)を見てみたい一心という、ちょっとアレな理由でなんとか使い方を理解したように思います。

時間がたったので、そろそろ測ってみようかと思ってますが、きっと使い方を忘れているでしょうね。

2015年9月8日火曜日

#メモは手書きしたほうがいい

会議の場などでPCでカチカチとキーをたたいてメモをとる人、いますね。
セミナー、勉強会でもPCでメモを取っている人を見かけます。
ごく簡単なメモならそれで用が済むんでしょうけど、何かを学ぼうというときにはお勧めできないです。

だいたい、人はそんなに合理的に理路整然としゃべりませんから、話が前後することもある。そういうとき、紙に手書きなら、隙間に書き込んだり、矢印をひっぱったりして、「この話はさっきの話から派生している」とか「この話はさっきの話の根拠を説明している」という関連を表現できる。

けど、時系列に一直線に文字を書き連ねるような、PCでのメモにはそういうことができない。

それに、ここからが重要。
人の話を聞きながら手書きでメモをとろうとすると、3つのことを同時にしないといけない。話を聞き、内容を理解し、短い文章にまとめる。
そんなふうに頭を使うから、記憶に残るんですよね。


日経ビジネスに掲載されているこの横山信弘氏のコラム(↓)に同感。

『どうして「パソコンでのメモ」を繰り返していると脳力が落ちるのか?』

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/258310/090400013/?P=1