「ハーズバーグの動機付け要因と衛生要因(二要因説)」と呼ばれる理論があります。
臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグが提唱した、仕事における満足と不満足を引き起こす要因に関する理論で、「人間が仕事に満足感を感じる要因と不満足を感じる要因は全く別物」という考え方。
不満要因を取り除いていけば、不満は減る。しかし、満足感につながるというわけではない。あくまでも、不満足感を減少させるだけ。こういう要因を「衛生要因」と名付けました。
例えば、「会社の方針」。これは不満の要因になる割合が約35%に対して、満足の要因になる割合はわずかに3%。
逆に、「達成」の体験は、満足の要因になる割合が高く、不満の要因になる割合は低い。つまり、満たされれば満足につながるが、満たされないと不満になるわけではない。
“満足感を感じる要因(動機付け要因)と不満足を感じる要因(衛生要因)は別物” ということは、職場以外の場所、場面にも当てはまるのではないか?
店舗営業において、お客様のある種の「不満要因」を取り除けば不満は減る。しかしそれで、満足が増えるとは限らない。そういう、衛生要因的なものがあるはず。
もしかしたら、「清潔さ」がこれに該当するかもしれません。汚ければ不満につながる。綺麗にしていけば不満は減るけれど、満足が高まる(店舗選択の強い動機になる)わけではない。
これは、「満足度向上への影響度が大きい要因は何か?」「不満度向上への影響度が大きい要因は何か?」の両方を調べて、重回帰分析をすればわかるのではないか。
きっと、「評価が低いと不満足につながりやすいが、評価が高くても満足にはあまりつながらない」という項目があるはずです。
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