パチンコに対して抱いていたイメージを尋ねると、まあ、これまで散々、各種の調査結果で語られてることと大差ありません。「イメージが良くない」「怖い」「お金をたくさん使いそう」「タバコくさい」等々。
しかし、自分でグルインをやると、「どうしてそういうイメージが形成されたのか?」を探索できます。たんに「イメージが良くない」では、どこが・どう感じるから「良くない」のかわかりませんよね。
そこがわからないまま、「イメージを良くしよう!」と思いつきの施策に取り組んでも、成果がほぼ出ない(まぐれ当たりすることもある)。ときには、主原因がわかっても、それがほぼコントロール不可能なことである場合もありますが...。
パチンコ業界の内側にいる方、長年ユーザーをやっている方からすると、「業界変わったよね。ホールスタッフの接客、すごく良くなったしお店もきれいだし」と思うわけです。これ、間違いなく努力の結果です。
しかし、ノンユーザーの見方はたぶん20年前、30年前と変わってない。なぜかというと、ノンユーザーのパチンコに対するイメージ形成に大きな影響を与えているのは「お店」ではないから。今回、そういう仮説を強く持ちました。「お店」の中の改善は、ノンユーザーには伝わらないのです。新規ファン拡大へのインパクトはわずかです。と、自分は思います。※トライアルしてくれた人の継続意向率を高める効果は大いにあったと思う。
今回のグルインで尋ねたところ、「お店」に対する事前のネガテイブイメージはせいぜい、「うるさい」「タバコの匂いが少しする」くらい。実際に店内を巡回してもらったところ、「うるさい」「タバコの臭いが少しした」「初心者向けの説明が見当たらない」という感想。
イメージを作るのはお客
じゃあ、何によってネガテイブイメージが形成されているのか?
それは、「ユーザー」なんです。「お客さん」です。
「朝、開店前に並んでいる人たちって、電車の中で騒いだりしそうな人と同じ雰囲気で怖い」
「自分たちはふだん、遊びや飲み会が3000円を超えたら特別だと感じている。その友人が『何万円勝った、負けたと』いう話をしているのを聞くと、金銭感覚がマヒしてると思う」
「ドラマや小説の中で、ダメな人間が描写されているとき、その人はたいていパチンコをしている」
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例えば、「パチンコ店が怖い」というのは、「中にいるお客さんが怖い」という意味で、ホールスタッフが怖いと言ってるんじゃないんです。接客を向上しても、 ノンユーザーの「パチンコ店が怖い」というイメージは変わらないんです。接客向上とは別の取り組みが必要なんです。
もしもこういった認識が多数派なのだとしたら(定量調査をすればわかる)、遊技業界がノンユーザーを増やすために取り組むべきことで、未着手なことは、「パチンコを楽しんでる人は、怖い人じゃないですよ」というイメージ発信のように思います。
とても良い企画でしたね。
返信削除大変ためになりましたm(_ _)m
コメントありがとうございます。
返信削除ノンユーザーへのアンケート調査は何度か実施したことがありますし、他社が行ったレポートを見たこともあります。
しかし、自分でグルインをやる機会は今までなかったので、彼らの言葉が新鮮でした。