そういうことがテレビのワイドショーで取り上げられたり、ネット上にニュースや個人ブログエントリーが流れることがありますよね。自分も以前からときどき目にしていて、もなんとなく「そういうものか」と思ってました。会社勤めだと年金保険料は天引きされるので、「仕方ないや」という気になるんです。
しかし、ちょっと前に、「現在の30代は払い損1800万円」といった具体的な数字を示した記事を見て驚きました。
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そんなワケ、ねーだろ!(笑
いったいどんな計算したらそうなるのだろう?
と思ったことを思い出し、計算の根拠を探してみました。
政府が後出しで無茶な法改正をすることをことを想定しているだろうか?
誰かが算出した計算を間違って(or都合よく)引用したのだろうか?
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見つけた。
おそらく、これが「若者世代は払い損○○○万円」の根拠となっているもの。
あるサイトに引用されている、サラリーマンの現在の年齢ごとの、「生涯の年金保険料支払額-総支給額」の表の脇に注釈がある。某大学経済学部の先生による試算。ただしそこには、保険料は<労使の負担を合算したもの>と書いてある。
厚生年金保険料は労使折半です。
半分は企業が負担しています。
自分がどれだけ支払って、どれだけ受給できるか、ということが問題にされているのに、どうして企業が負担した分を足す必要があるのでしょうか? そんな必要ないですよね?
無理矢理に、「自分の支払額-支給額」がマイナスになると話を持っていきたかったのかもしれません。もしくは、たまたま見かけた試算表を、作者の作成意図を誤って引用してしまったのか。
というわけで、繰り返しますが、 「若者世代は払い損○○○万円」というのは誤りです。
文=田中 剛
エディター/月刊アミューズメントジャパン元編集長
キャリアコンサルタント/GCFD-Japan(CCE, Inc)
ファイナンシャル・プランニング技能士2級/AFP(日本FP協)
エディター/月刊アミューズメントジャパン元編集長
キャリアコンサルタント/GCFD-Japan(CCE, Inc)
ファイナンシャル・プランニング技能士2級/AFP(日本FP協)
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