2016年3月10日木曜日

#人をあるタイプに分類する

いろんな人がいます。
外向的で営業が好きな人もいれば、1人でコツコツとやる事務仕事が好きな人もいる。親切な人もいれば、意地悪な人もいる。

でも、「レジャーへの志向」と場面を絞ったら、人のタイプは、「十人十色」よりもさらに集約できるように思います。

例えば、ロジェ・カイヨワは遊びを4つに区分しました。有名な、アレア、アゴン、ミミクリ、イリンクスです。このなかのどのタイプの遊びを好むかによって、人を分類できそうです。
これら遊びはさらに、制約(自由⇔制限)や参加人数(1人で⇔大勢で)といった軸で区分できますので、遊びはもっと多くの区分が考えられます。
さらに人は、レジャーに関連するお金の使い方の態度(思い切りよく使う⇔計画的に使う)や流行からの影響度などの気質でも分類できるでしょう。分類するための軸は、他にももっと挙げられるでしょう。

すると、「どんどん細かくなっていくから、とてもじゃないが<タイプ分類>などできない」と思うかもしれませんが、そうでもないんです。

複数の項目の背後に共通する<何か>を抽出できる場合があるのです。

例えば、学校のたくさんの科目の中で、数学、物理、プログラミングのテストの得点に相関がみられたとします。これらの背後には「理系センス」と呼べるいう共通の感覚・スキルがあると考えられる。
この「理系センス」が数学、物理、プログラミングという科目に大きな影響を与えています。別の言い方をすると、数学、物理、プログラミングの得点の大部分は「理系センス」の程度で説明できる、ということ。

こういう、複数のことの測定値(=変数)の背後に共通する<何か>のことを、「共通因子」と呼びます。

レジャーへの志向に話を戻しますと、生活者にレジャーやライフスタイルについて20問、30問と質問を投げかけても、それらの中からいくつかの「共通因子」を抽出できれば、ぐっと少ない分析視点で回答者を分類することができます。
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<続く>

【続編】
#人をあるタイプに分類する(その2) 共通因子を抽出する
http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2016/03/blog-post_14.html

#人をあるタイプに分類する (その3) 共通因子を抽出した!

http://tanaka-tsuyoshi-dts.blogspot.jp/2016/03/blog-post_2.html


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